今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は17件。
その中から気になった内容を取り上げます。
今週公開された中でまず注目なのは、今月初めに米国で公開されていた「格納式ドアハンドル」に関する特許が日本でも複数出願されている事。
〇「車両のドアハンドル構造」(同じ題名の内容が4件同時に公開)
(1件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-118862
(2件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-118864
(3件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-118865
(4件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-118867
〇資料に記載されている特許の目的
(1件目)
この発明は、レバーがドアパネルから突出し、レバーの操作性がよく、万一駆動装置が故障しても、レバーの一端を押圧することで当該レバーの一部をドアパネルから突出させて把持でき、ドアパネルに凹溝を形成することなくドアハンドルを操作することができる車両のドアハンドル構造の提供を目的とする。
(2件目)
この発明は、レバーが突出する程、格納方向への付勢力が大きくなっても、駆動装置に対する負荷の低減を図ることができる車両のドアハンドル構造の提供を目的とする。
(3件目)
この発明は、レバーを格納位置に戻す時、レバーの戻り速度を適度に減速させることで、レバーの車両内方に設けられたスイッチに入力される荷重の低減を図り、駆動装置の誤作動を防止すると共に、視覚的、聴覚的な作動状態の品質感を向上することができる車両のドアハンドル構造の提供を目的とする。
(4件目)
本発明は、電動で回動するスワンネックタイプのヒンジアームを備えた構造において、大慣性力発生時に、ドアアウタパネルの外側へのレバーの振出を抑制するカウンターウェイト機能を成立させることができる車両のドアハンドル構造の提供を目的とする。
〇「車両のドアハンドル構造及び車両のドアハンドル組付け方法」
https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-118863
〇資料に記載されている特許の目的
この発明は、ドアパネルとレバーとの間の隙を一定に確保し、レバーの突出時に該レバーとドアパネルとの接触を防止すると共に、見映えの向上を図ることができる車両のドアハンドル構造及び車両のドアハンドル組付け方法の提供を目的とする。
〇「車両のドアハンドル制御装置」
https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-118866
〇資料に記載されている特許の目的
この発明は、駆動装置に負荷をかけることなく、レバーの把持位置を維持することができ、駆動装置に対する負荷低減を図ることができる車両のドアハンドル制御装置の提供を目的とする。
(今月上旬に米国で出願公開された内容を取り上げたブログはこちら)
米国で出願された時と同様に2ドア車だけでなく4ドア車への展開も視野に入っています。
格納式ドアハンドルはプレミアムブランドを中心に採用車種が増えているので、マツダの場合次世代ロータリースポーツや4ドアクーペ用という考えが真っ先に浮かびますが、個人的にはNAロードスターのドアハンドルにも少し似てる気がするので「"NE型"に採用する事も視野に入れてるのでは?」という妄想も膨らみます。
次世代のマツダ車すべてに採用される可能性もあるので今後が気になるところですね・・・。
今週最後は「ハイブリッド車両の制御装置」という題名の内容。
https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-118603
〇資料に記載されている特許の目的
ハイブリッド車両において、エンジンの排気エミッション性能の低下抑制と、要求トルクの確保とを両立する。
こちらは「縦置きFRベースのディーゼルハイブリッド車」に関する内容ですが、注目なのは自動変速機(AT)以外のトランスミッションを組み合わせることも視野に入っている点。
CX-60を皮切りに市場導入されるラージ群アーキテクチャーは現時点で8速ATしか公表されていませんが、水面下ではMTと組み合わせる事も検討されてるのかもしれません。
マツダの特許ではすでに「ロードスター用とは異なる縦置き用MT」や「7速MT」という内容も出ていますが、今後直6エンジン+MTを味わえるセダンやクーペが出てくれる事を期待したいところ・・・。
今週気になった内容は以上となります。
来週以降も気になった内容を随時取り上げていきたいと思います。