つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2023.2.11)

(画像 IP Force.jp)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は22件。

その中から気になった内容を取り上げます。

 

 

知財ポータルサイト

https://ipforce.jp/

〇特許情報プラットフォーム

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/

 

 

まず最初に取り上げるのは「車両のヒューズユニット取付構造」という題名の内容。

https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2023-18192

(画像 IP Force.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

(従来の)ヒューズユニット取付構造では、バッテリ本体にヒューズユニットを取り付けるための設置面や位置決め孔などの細工が必要になる。そのため、市販バッテリにあっては、そのバッテリケースの後加工が必要になるから、当該取付構造の採用が難しく、専用バッテリにする場合でもバッテリケースに特別な細工を施す必要があって、コスト高が懸念される。

そこで、本発明は、ヒューズユニットをバッテリ本体には手を加えずにバッテリユニットに取り付ける構造を提供する。

こちらはエンジンルームにあるヒューズユニットの取り付け方法に関する内容ですが、駆動方式がFRと書かれている事とエンジンカバーのデザインからCX-60等のラージ商品群に関係する可能性がほぼ確実。

カバーデザインを見ると直6エンジン搭載車のようですね。

「左:特許図、右:CX-60 XD-HYBRID (画像 IP Force.jp)」

ちなみに右ハンドルのCX-60日本仕様は後方向かって右側にバッテリーが取り付けられているので、今回の特許説明図は左ハンドル車の実施例と思われます。

(画像 IP Force.jp、MAZDA)

 

 

次に紹介するのは「車両のドア構造」という題名の内容。

https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2023-17318

(画像 IP Force.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

ドアアウタパネルにおいて、車幅方向外側に突出する凸部と、車幅方向内側に凹んで形成される凹部とを隣接して設ける場合には、上記凸部と上記凹部との間に境界部が生じるが、ドアのデザインの関係上、斯る構造を採用した場合には、次の如き問題点があった。

例えば、ドアアウタパネルに対してワックスをかけるようなユーザがある程度の力をかけながらドアアウタパネルを押圧する際に上記凸部と上記凹部との間の境界部が、車幅方向内側への荷重に対して変形しやすい凹領域に伴い、局所変形に弱い領域となり、洗練されたデザインの確保と高級感との両立が困難となる。

そこで、この発明は、ドアアウタパネルにおける境界部の局所変形を抑制することができる車両のドア構造の提供を目的とする。

こちらは車両用ドアの剛性確保に関する内容ですが、特許の目的として洗練されたデザインの確保と高級感との両立だけでなく「ワックスを掛けるユーザー」も想定しているのが中々面白くて取り上げてみました。

ここ最近はボディコーティングが一般化した事でワックス掛けをされる方が減ってきてる印象がありますが、自動車を開発する場合は様々な事例を考慮している事を実感する一例かもしれませんね・・・。

 

 

今週気になった内容は以上となりますが、来週以降も気になる特許・商標・意匠があれば随時取り上げていきたいと思います。