先月開催された株主総会の承認を経て正式にマツダの社長に就任された毛籠勝弘さんですが、早速メディアの取材で今後の電動化戦略について明言されています。
マツダは先月開始した株主総会の承認を経て毛籠勝弘さんが新社長に就任。
新体制がいよいよ本格始動していますが、早速毛籠社長が今後の戦略について明言しています。
毛籠社長は本日14日にメディアのインタビューに応じており、早速各メディアが記事や動画を発信。
その中でも日経新聞の記事には電動化戦略に関する具体的なコメントが掲載されています。
リンク先によると毛籠社長は本日14日にメディアの取材に応じて今後の電動化戦略についていくつか明言されたようです。
・現在開発しているEV専用アーキテクチャーの導入開始は2027年になる。
・EV専用アーキテクチャーを採用した車種の品ぞろえを増やすのは2028年から。
・EVの性能を左右する車載ソフト開発に関してはトヨタとの協業を進める。
マツダは昨年11月に発表したアップデート版の中期経営計画で「SKYACTIV EV専用スケーラブルアーキテクチャー(EV専用アーキテクチャー)」を採用した車種をフェーズ2(2025~2027年)後半に中国市場へ先行導入する事と、2028年からグローバルで本格導入する事を公表済み。
この事から考えると毛籠社長による新体制発足後もマツダの電動化戦略は今まで通り進められるのが有力です。
MAZDA NEWSROOM中期経営計画のアップデートおよび2030年の経営方針について|ニュースリリース
ただし、昨年11月の時点でEV専用アーキテクチャーを採用した車種は中国市場へ先行導入予定と公表されていましたが、マツダは今年4月に中国の合弁先である長安汽車と共同開発する新型EV/PHEVを2025年までに2車種導入する事を新たに発表。
この2車種導入が新たに発表された事で、EV専用アーキテクチャーを採用したEVの導入地域に変更があるのか気になるところですね・・・。
(2023.7.14:追記)
ロイター通信の記事によると、毛籠社長はEV専用アーキテクチャー採用車種を2028年以降に北米でも現地生産する事を検討しており、まずはメキシコ工場が有力になると事。
そしてEVで重要な車載ソフト開発に関してはトヨタとの協業を進める方針を明言されたようですが、新たに最高技術責任者(CTO)に就任された廣瀬一郎さんは日経xTECHのインタビューで「トヨタ自動車傘下のウーブン・アルファが開発中の車載ソフト開発基盤"Arene(アリーン)"の領域も含めて協業を検討中」と明言されています。
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ちなみに、海外メディア等によるとトヨタ側もコスト削減のためにマツダを含めた提携メーカーとEV関連技術を共有する事を検討してるようなので、特に開発コストが掛かるソフトウェア面で協業を進める可能性はかなり高そうですね。
今後さらに電動化対応の重要度が増していくとは思いますが、毛籠社長は電動化を進めるうえでもマツダ独自の走る歓びを高め続けると明言されているので、EVでも美しいデザインと運転が楽しい車を生み出してくれる事を期待したいです・・・。
マツダは来月8日に「2024年3月期 第1四半期決算を発表するのに加えて、10月にはジャパンモビリティショーも開催予定なので、今後に関する新たな発表があるのか注目ですね。
マツダが「2024年3月期 第1四半期決算」を8月8日に発表予定と公表。
— taku2 (@taku2_4885) 2023年7月10日
毛籠さんが社長就任してから初の決算発表なので、CX-70/80やジャパンモビリティショーに関する情報も公表されるのか気になるところ・・・。https://t.co/isyh2LjVLc pic.twitter.com/IWuHPd5pvk