電動化戦略の強化を進めているマツダですが、毛籠社長が今後導入するBEVモデルについてコメントされています。
マツダは昨年11月に発表した「中期経営計画のアップデートおよび2030年の経営方針」で、3つのフェーズに分けた電動化戦略や2030年におけるマツダ全体のBEV比率を最大40%に引き上げる方針を表明。
これから続々と電動化モデルの市場導入が始まる可能性が高まっていますが、毛籠社長が米国メディアのインタビューで今後導入予定のBEVモデルについてコメントしています。
今回取り上げるのは米国の金融系メディア「BENZINGA」と「Automotive News」の記事。
〇BENZINGA
〇Automotove News
https://www.autonews.com/executives/mazda-plots-next-gen-dedicated-ev-lineup-amid-record-us-sales
毛籠社長は米国の大手自動車メディアAutomotive Newsのインタビューで販売好調な北米市場や今後の電動化戦略についてコメント。
Automotive Newsは有料記事になっていますが、BENZINGAの記事ではインタビュー内容を一部を紹介しています。
・マツダ全体におけるBEV販売比率は2030年に25%~40%になる見込み。
・ソフトウェアや電子プラットフォームはトヨタとの提携を活かす方針で、ソフトウェアの約90%は、オペレーティングシステムとハードウェアを含めてトヨタのと同様になる。
・2027年頃に導入予定のEV専用スケーラブルアーキテクチャーは、各国で刷新される規制や施策に対応するための微調整を行っている。
・当初は日本で生産する計画だが、2028年以降に北米でも生産する事を検討している。
・2030年までにグローバルで7~8車種のBEVを展開する予定。
基本的には社長就任直後の7月に行われた国内メディアのインタビューで明言されていた内容と同じですが、どうやら2030年までにBEVを7~8車種導入予定である事が新たに明言されたようです。
現在マツダが生産・販売しているのは約14車種(OEM車は除く)ですが、2030年時点のラインナップ数が同等の場合は半分以上の車種にBEVモデルが用意される可能性が高そう・・・。
その一方で2030年時点のBEV販売比率は最大でも40%と公表されているので、BEVモデルと内燃機関搭載モデル両方を用意する車種が多いかもしれません。
〇統合報告書2023に掲載されている販売ラインナップ
マツダはすでに「EV専用スケーラーブルアーキテクチャー」と「既存のアーキテクチャー」を使ったBEVモデルを今後導入する方針で、その中でも既存のアーキテクチャーを使った新型BEVは2025年頃に生産・販売開始予定とされています。
具体的な車種はまだ正式発表されていませんが、北米マツダCEOから「2025年頃登場のBEVは既存の車名を使ったSUV」というコメントが出ている事に加えて、日本国内でも「CX-5にBEVモデル追加か?」という報道が出ている状況。
現行CX-5は登場から約7年が経過している事も考えると、2025年頃にフルモデルチェンジとBEVモデル追加を実施する可能性は高いかもしれませんね・・・・。
これ以外にも現行モデルの生産・販売期間がかなり長くなっている「MAZDA2」「CX-3」「MAZDA6」は、次期型が存在するとすればBEVモデルが用意されるのでしょうか・・・?
ちなみに、中国では長安汽車と共同開発のBEV/PHEVを2025年までに2車種導入する計画が発表されており、どちらもセダンの可能性が高まっています。
今回毛籠社長から明言された7~8車種の中に長安汽車と共同開発のモデルも含まれているのか?という点も気になるところ・・・。
現在マツダが市販しているBEVモデルは「MX-30 EV」「CX-30 EV(中国専売)」の2車種ですが、2025年が近づくにつれて新しいモデルに関する情報や発表がさらに増えてくると思われます。
もちろんBEVだけでなく内燃機関なども含めたマルチソリューションの方針に変わりはありませんが、今後の電動化戦略がどうなっていくのか注目ですね・・・。