今週新たに公開されたマツダの特許出願は18件。
その中から気になった内容を取り上げます。
まずは「車両の制御装置」という内容。
特開2020-37346 | 知財ポータル「IP Force」
ISG(=M-ハイブリッド)と手動変速機を組み合わせた車両の制御に関する内容。
特許の目的は・・・
運転者のアップシフトの際の両足のペダル操作について、自然な動作で行うことができれば、運転者の操作フィーリングを向上できることを見出した。すなわち、運転者が、途中で止めることなく両足をスムーズに動かしてペダル操作を行うことができれば、フィーリング良くペダル操作を行うことができるようになる。
しかし、手動変速機のアップシフトの際に運転者のペダル操作状態に合わせてエンジンの回転速度を低下させない場合、運転者が両足を自然に動かしてペダル操作を行うとクラッチの接続時にクラッチのエンジン側と手動変速機側とで回転速度が合わない事で変速ショックが生じてしまう。
よって本発明の目的は、手動変速機のアップシフトの際に運転者が自然な動作で途中で止めることなく両足を動かしてペダル操作を行うことができ、しかもクラッチの接続時に変速ショックの発生を防止可能な車両の制御装置を提供すること。
日本ではMAZDA3 SKYACTIV-X仕様のMT車から導入された「MT変速アシスト制御」に関する内容で間違いないかと思います。
MTが主流の欧州ではSKYACTIV-X以外にもSKYACTIV-G 2.0と1.5でM-ハイブリッドが採用されてますが、こちらも同様の制御が採用されてるのかもしれませんね。
続いては2件の「車両の後部車体構造」という内容。
https://ipforce.jp/patent-jp-S-2018-207687
https://ipforce.jp/patent-jp-S-2018-207688
リアに発電機とエンジンを搭載したレンジエクステンダー車に関する内容。
エンジン形式の記載はありませんが、これまでのマツダの特許・出願の流れやリア部分に搭載できるサイズという面からロータリーエンジンであることがほぼ確実と思われます。
特許の目的は・・・
大型のバッテリを搭載する場合など車体前後方向に延びるバッテリフレームがリヤサブフレームより車幅方向外方側に配置される場合、リヤサブフレームの車体前方側にバッテリフレームに連結される連結部が車体前方側に向かうにつれて車幅方向外方側に略直線状に傾斜して延びるように設けられると、後突時にリヤサブフレームに入力された荷重によって連結部が変形してバッテリフレームに伝達することができないおそれがある。
そこで本発明は、サイドフレームとサイドフレームの下方に配設されたサブフレームとを備えた車両において、サブフレームより車幅方向外方側に配置された車体フレーム部材に連結される連結部が衝突時に変形されることを抑制してサブフレームに入力された荷重を車体フレーム部材に伝達することができる車両の後部車体構造を提供することを課題とする。
マツダが正式に公表しているレンジエクステンダー車のレイアウトはFF搭載になっています。
それにもかかわらず特許・出願関連ではリア搭載の内容がかなり多数を占めてる印象。
あくまで特許でしかないのか、それともさらに何らかの発展型なのか・・・。
約7年前に披露されたデミオベースの試作車ではリア搭載だった点もあって妄想は膨らむばかり・・・。
いろいろ楽しみは尽きないところで今週の気になった内容は以上になります。
来週もどのような内容が出てくるのか楽しみにしたいと思います♪