5月に発表された商品改良でSKYACTIV-G 1.5搭載モデルが新たに加わったCX-3。
今回、ご厚意で試乗させていただける機会が出来たので感想などをまとめてみました。
CX-3は4月23日に商品改良を発表。
その中で最も大きな変更点とも言えるのが「SKYACTIV-G 1.5搭載モデルの追加」
MAZDA2と共通点が多い事からこのエンジンを搭載したモデルがあってもいいのでは?という声を耳にする機会が多かったのに加えて、僕自身も搭載モデルが追加された事でどのような走りなのか非常に興味がありました。
今回、試乗させていただいたお店は「マツダオートザム紫竹」さん
非公式ですが今年5月からTwitterでの情報発信もされているので是非フォローを♪
京都市北区紫竹にあるマツダオートザム紫竹の非公式Twitterアカウントです。中年新人営業マンSが、ゆる~く身の回りの事を呟きます。愛車は機械式LSD付のDEデミオです。来年4月頃にNDロードスターに乗換える予定してます。こんな私から、車買ってくださ~い!!営業S
— マツダオートザム紫竹営業【非公式】 (@autozamshichiku) 2020年6月19日
僕もTwitterで色々やり取りをさせていただいてますが、今回CX-3 SKYACTIV-G 1.5搭載モデルの試乗が可能になった事を教えていただけたのでお言葉に甘えてお邪魔させていただきました。
単にマツダが好きな一般人感覚ではありますが試乗を含めた感想を書いていきます。
今回試乗したのは「CX-3 15S Touring(6AT/FF)」
〇エクステリア
(試乗車のボディカラーはセラミックメタリック)
SKYACTIV-G 1.5搭載モデルは16インチアルミホイールのみ(タイヤは215/60R/16)
エクステリアデザインの変更はありませんが、リアに装着されるエンブレムが新世代文字フォントに。
ボディカラーのラインナップにポリメタルグレーメタリックも新たに追加されています(特別仕様車「Exclusive Mods」のみ選択不可能)
〇インテリア
こちらもデザインに大きな変更はありません。
ベースグレードの「15S」に対して試乗車の「15S Touring」だと本革巻ステアリングやオートエアコン、インパネもステッチ入りのソフトパッドになるので装備が充実。
今回の試乗車にパドルシフトは装着されていませんが、販売店オプションで装着可能。
発売開始から5年ほど経ちましたが、Bセグメント系車種の中ではMAZDA2と共に今でも質感は高い方だと思います。
〇エンジンルーム
今年5月の商品改良でCX-3に新搭載のSKYACTIV-G 1.5。
このエンジン、MAZDA2だけでなく車格が一回り大きいMAZDA3に搭載してもかなり高い評価を得ています(ロードスター用のSKYACTIV-G 1.5は中身がかなり違うので別枠)
なのでCX-3に搭載した場合でもかなり相性はいいはず・・・と期待していました。
ここでエンジンルーム関係で教えていただいた変更点を一つ・・・・
CX-3は今回の商品改良から「HFO1234yf」という新しいエアコンガスが採用されています。
これは今まで以上に環境負荷が少なくて今後普及していくエアコンガスなのですが、補充用のガスがかなり高額でこれまでだと数千円だったのが数万円かかるようです(普及後は今より格安になる見通し)
万が一のガス漏れを防ぐ意味でも定期点検をしっかり受けて欲しいですねとアドバイスをくださいました。
(採用済みのマツダ車はMAZDA3・CX-30・MAZDA2、まだ未採用の車種も順次切り替わるようです)
〇試乗した感想。
運転させていただいたのはオートザム紫竹さんが提案している”スペシャル試乗コース”
スペシャル試乗コースルートをグーグルマップでなぞってみました。 営業S pic.twitter.com/zg94CKegko
— マツダオートザム紫竹営業【非公式】 (@autozamshichiku) 2020年6月20日
適度なワインディングだけでなく、細めの道での車幅感覚の掴みやすさも体感できるコースです。
①走り始め
まず感じたのはステアリングの手応えが変に軽すぎる事無くしっかりしている事。
そして車と自分がすぐに馴染んで違和感を感じる事無く運転出来る事。
この辺は他のマツダ車と共通する美点でまずは一安心。
気になるSKYACTIV-G 1.5の走りですがまず街中ではゆとりを感じるくらいでまったく問題無し。
MAZDA3でも十分な走りを見せてくれるエンジンなので130kg軽いCX-3には十分ですね。
②郊外~ワインディング
鴨川沿いからワインディングへ向かう時に好印象だったのは「乗り心地」
16インチアルミでタイヤの扁平率が60という事もあると思いますが、傷んでいるアスファルトや橋脚の段差でも体に感じるショックは優しく揺れもすぐに収まる感覚。
CX-3は18インチアルミ装着車の試乗経験しか無かった事もあってこのような感想になるのかもしれません。
ここで営業Sさんからの提案で一度窓を閉めてみるとコンパクトカーとは思えぬ静粛性の高さを実感。
静粛性の高さは現行のマツダ車に共通する美点ですがCX-3にもしっかり踏襲されています。
そしてコーナリングでもしっかりした手応えのステアリングや16インチタイヤという要素からか軽快感よりもしなやかに曲がる感覚を強く感じました。
個人的にはこの方が思い通りに運転できるだけで無く疲れにくくて快適だと思いますが、コンパクトカーらしい軽快感を求める人にはやや重厚すぎると感じる場合もあるかも?
高低差がそこそこあるワインディングを走るとさすがにエンジンの力強さに限りが出てきますが、回転数を上げても気持ちいいフィーリングなので不快感は無し。
MAZDA2、MAZDA3を含むSKYACTIV-G 1.5搭載車の共通点ですが、力強さに限りがある代わりに回転フィーリングがいいので個人的にはやはりMTで乗りたくなりますね・・・(笑)
③運転のしやすさ
ワインディングを抜けた先に道が狭い箇所がありましたが車幅感覚もわかりやすく路線バスとすれ違うのも不安は無し。
これまでの場面でも実感していますがアクセル・ブレーキ操作に忠実で速度調整がしやすいのは余計な負担が無くなって疲れにくさと安心感に繋がります。
京都市内などの狭い道を走るならやはりこれくらいのサイズがいいですね。
〇試乗を終えての感想
正式発表時からCX-3にこのエンジンは相性がいいはず・・・と思っていた通りでかなり好印象でした♪
街乗りはもちろんですがちょっとした遠出やドライブでもSKYACTIV-G 1.5で十分満足できると思いますし、車両本体価格に対してこれだけの走りや質感を備えているコンパクトSUVはなかなか無いのでは?
個人的に現行のCX-3を購入するならSKYACTIV-G 1.5搭載モデルを選びますね。
敢えて気になるところを挙げると・・・・
①SKYACTIV-G 2.0とSKYACTIV-D 1.8搭載モデルで選択可能な安全装備の一部が設定されていないという点。
SKYACTIV-G 1.5搭載モデルでは以下の安全装備の設定がありません。
・スマートブレーキサポート(SBS)
・ドライバーアテンションアラート(DAA)
・交通標識認識システム(TSR)
・アダプティブLEDヘッドライト(ALH)
その中で今や当たり前となった衝突軽減ブレーキ系の装備に注目すると・・・
・夜間も含めて先行車や前方の歩行者(対車両:約4~80km/h走行時、対歩行者:約10~80km/h走行時)を”カメラ”で検知する「アドバンスド・スマートブレーキサポート(アドバンスドSCBS)」
・後退時に車や障害物を検知する「スマート・シティブレーキサポート(SCBS R)」
これらはSKYACTIV-G 1.5搭載モデルでも標準装備ですが、上記に加えてミリ波レーダーでも先行車を検知するスマート・ブレーキ・サポート(SBS)とマツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)は設定がありません。
今後のCX-3の売れ筋モデルはSKYACTIV-G 1.5モデルになっていく予感がするので出来ればメーカーオプションでもいいので選択可能になって欲しいところ。
ただ、発表済みのマツダ100周年特別記念車ではSKYACTIV-G 1.5搭載モデルでも上記で挙げた安全装備も含めて全て標準装備。
15S Touring(FF)・・・・・・・・199万1000円
15S 100周年特別記念車(FF)・・・265万3000円
価格差だけ見れば15S Touringからだいぶ高く感じますが、安全装備に加えてバーガンディレッドレザー内装・BOSEサウンドなど多くの特別装備が標準なので、SKYACTIV-G 1.5のフィーリングが好きだけど充実した装備も欲しい場合はこちらを選ぶのもアリだと思います。
②明るい鮮やかなボディカラーが欲しくなる・・・。
新たに設定されたポリメタルグレーなど現状のラインナップも決して悪くは無いのですが、コンパクトカーらしい明るくて鮮やかな新色もやはり欲しくなりますね・・・。
営業Sさんの話だと先日も「明るい色があるといいのに・・・」と話されていたお客様がいたとの事。
これはCX-3に限らずMAZDA2やロードスターにも言える事なのでそろそろパッと鮮やかな新色の登場に期待したいです。
③SKYACTIV-G 1.5搭載車にはMT設定して欲しい。
今回試乗してATでも相変わらず気持ちいいフィーリングでしたし、MAZDA2やMAZDA3でSKYACTIV-G 1.5搭載車のMTがかなり高評価なのでやはりCX-3にも欲しくなります(笑)
現時点で気になる点は以上になります。
CX-3は発売開始から約5年が経過してモデル末期という雰囲気もしていますが、継続して行われて来た商品改良と今回のSKYACTIV-G 1.5搭載モデル追加でかなり熟成度の高い車になっている気がしました。
マツダのコンパクトSUVではCX-30だけでなくさらにMX-30も導入予定ですが、マツダのエンジンの中でもかなり気持ちいいフィーリングを味わえるSKYACTIV-G 1.5を選べるのは今のところCX-3のみ。
マツダが好きな人だけでは無く他社のコンパクトカーを検討している人にも是非一度乗って欲しい車です♪