つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2020.8.20)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は7件。

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(画像 ipforce.jp)

その中から気になった内容を取り上げます。

 

まずは「車両電源システム」という内容。

特開2020-127299 | 知財ポータル「IP Force」

 

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(画像 ipforce.jp)

こちらは「FRベースのプラグインハイブリッド車両」に関する内容です(赤丸部分が充電口やプラグ)

主な構成は・・・

・直4エンジン搭載のFR車両。

・48Vプラグインハイブリッド。

・フロントにインホイールモーター搭載(No.20)

トランスアクスル機構(No.14b)

・フロアトンネル部にリチウムイオンバッテリー搭載(No.18)

これまでに出てきたインホイールモーター搭載車両に関する特許と同じ構成です。

資料に書かれている特許の目的は・・・・

車両に搭載する電源として高電圧のバッテリを採用すると、この高電圧に対応した絶縁性の高いワイヤハーネス等が必要となり、このワイヤハーネス等を絶縁するための絶縁材による重量の増加やコストアップが問題となる。

このため、車両に搭載するバッテリの電圧を低く抑えたいという要求がある。

 

一方、一般的な外部電源である充電スタンド等には、充電を実行可能な電圧範囲が定められており、この電圧範囲以外では充電を実行できないように構成されている。

例えば、現在の充電スタンドでは充電を実行可能な電圧範囲の下限が50Vに設定されており、この下限電圧よりも低い電圧で充電を実行することはできない。

従って、車両に搭載するバッテリの電圧が下限電圧以下である場合には、充電スタンドから供給された電力をバッテリに直接充電することはできない。

 

そこで、バッテリと組み合わせてキャパシタを用いることにより下限電圧よりも電圧が低いバッテリに充電スタンドから充電を行うことが考えられる。

しかしながら、キャパシタには高温で多くの電荷を蓄積した状態では劣化しやすいという特性があると共に、外部充電を行うと自己発熱により温度が上昇する。

特に、バッテリに対して小型のキャパシタは自己発熱により高温になりやすい。この結果、キャパシタへの外部充電時には自己発熱により温度が上昇すると共に、蓄積された電荷が多い状態となるため外部充電が繰り返されるとキャパシタの劣化が進行しやすいという問題がある。

 

従って、本発明は電圧の低いバッテリをキャパシタと組み合わせて使用しながらキャパシタの劣化を抑制することができる車両電源システムを提供することを目的としている。

今週は同じ題名でインホイールモーター採用のFRプラグイン車両に関係する特許出願がさらに3件公開されています。

次世代ラージ群モデルに含まれるプラグインハイブリッドの開発も着々と進んでいるようですね。

 

 

次は「自動変速機の制御装置」という内容。

特開2020-125766 | 知財ポータル「IP Force」

 

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(画像 ipforce.jp)

こちらはFF車の自動変速機(AT)に関する内容ですが、赤丸部分を見ると「7速」と書かれています。

資料の中にはさらに8速も視野に入ってる事を匂わす記述があるので横置きエンジン用SKYACTIV-DRIVEも更なる多段化へ動いているのかもしれません。

資料に書かれている特許の目的は・・・・。

従来から、車両用の自動変速機として走行状態に応じて変速段を自動的に切り替える自動変速モードとドライバの手動操作によって変速段を切り替える手動変速モードとを備えたものが知られている。

また、近年の自動変速機においては、燃費向上などの観点から、多段化(細分化)された変速段(例えば6速以上の変速段)を有するものが主流となっている。

 

このように多段化された変速段を有する自動変速機においては1段ごとのギヤ比の差が小さいので、急加速時や坂路走行時などにおいて大きなトルクやエンジンブレーキが要求される場合には複数段の変速を行うことが望ましい。

例えば、降坂路走行時において所望のエンジンブレーキを得るためには2段以上のシフトダウンを行うことが望ましい。

しかしながら、上述した手動変速モードの設定中においてドライバーはこのような複数段の変速を行うに当たって変速段を切り替えるための操作を短時間に連続して複数回行う必要があり、ドライバは煩雑な操作を行う必要がある。

 

本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり変速モードが遷移するときに煩雑な操作を伴わずに迅速にシフトダウンできると共に、ドライバが認識している変速段と実際の変速段との不一致を適切に抑制できる自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。

多段化によってシフトダウン時のパドルシフトの操作回数が増える傾向にありますが、違和感無くさらにスムースに出来る事を目指しているようです。

ちなみにマツダの特許情報ではすでにFF用の8速ATに関する内容が登録済み。

次世代ラージ群モデルに加えてスモール群モデルのさらなる進化も気になるところです。

 

今週は以上になります。

来週も気になる内容があればこちらで取り上げたいと思います。