つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2020.11.5)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は15件。

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(画像 ipforce.jp)

その中から気になった内容を取り上げます。

 

まず最初に取り上げるのは「FR車用のラジエータに関する内容を3件。

掲載されてる説明図は3件ともに共通です。

特開2020-179727 | 知財ポータル「IP Force」

特開2020-180560 | 知財ポータル「IP Force」

特開2020-180561 | 知財ポータル「IP Force」

 

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(画像 ipforce.jp)

エンジン(図中No.2)がフロントミッドシップで縦置きに搭載されてるのに加えて、ラジエータやオイルクーラー一式(図中No.10)がかなり傾斜して搭載されてるのが分かります。

さらに構成を見るとなかなか注目点が・・・。

・エンジン後部に駆動用モーター(図中No.4)

・前輪に駆動用インホイールモーター(図中No.8)

・48Vハイブリッドを想定。

それぞれの資料に記載されている特許の目的は・・・・

特開2020-179727 | 知財ポータル「IP Force」

近年、エンジンの他にモーター・駆動用バッテリ・駆動回路等、冷却を必要とする機器が数多く搭載されるようになり、大型のラジエータが車両に積載されることが多くなっているが、ラジエータが大型化すると、ラジエータを鉛直方向に立てて車両に搭載することが困難になる。

 

特に、ボンネットが低いデザインの車両に大型のラジエータを搭載するためには、鉛直面に対してラジエータを傾斜させて収容する必要があるが、ラジエータを傾斜させた状態で車両に搭載するとその鉛直方向の投影面積が大きくなるので、車両の組み立て時にラジエータを車体へ組み付ける事が困難となる。

 

従って、本発明は大型のラジエータを備えた冷却アセンブリであっても比較的容易に車体に組み付けることができる冷却装置の組み付け方法、及び冷却装置を提供することを目的としている。

特開2020-180560 | 知財ポータル「IP Force」

特開2020-180561 | 知財ポータル「IP Force」

車両前部に配置されたラジエータの後方には高電圧部品が配置されており、万一車両が正面から衝突した場合に脱落したラジエータが後方の高電圧部品を損傷してしまうおそれがある。

 

このため、車両の正面衝突時において高電圧部品を保護する必要があるが、ラジエータを傾斜させた状態で車両に搭載した場合にラジエータ後方の高電圧部品とラジエータが干渉しやすく高電圧部品の保護の必要性が高くなる。


従って、本発明は車両が正面から衝突した場合にも、ラジエータの後方に配置された高電圧部品が損傷されにくい車両用冷却装置を提供することを目的としている。

生産ラインでの組み立て方法にまで触れてるのでかなり本格的な内容です。

インホイールモーターを搭載したFR車に関する特許はこれまでにも複数回出てきているので、今回の特許出願もそれらの内容と関係性が強そうですね。

インホイールモーター関連を取り上げたブログの一部)

 

続いては2件の「車両のバッテリ装置」という題名の内容。

説明図が似ているのでまとめて取り上げます。

(説明図:左)特開2020-179757 | 知財ポータル「IP Force」 

(説明図:右)特開2020-179758 | 知財ポータル「IP Force」

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(画像 ipforce.jp)

こちらは「シリーズ式ハイブリッド車のバッテリー搭載方法」に関する内容で、車体フロアのセンタートンネル内に縦置きでバッテリーを搭載。

2つの違いは下側バッテリーの搭載方法のみです。

1枚目の説明図からFFベース車であることが想定されますが、エンジンは発電用と記載されているので、2022年頃に登場と噂のMX-30・ロータリーエンジン採用マルチxEV車に関する内容という事も考えることができます。

ただ、MX-30・EV仕様の場合はバッテリーをセンタートンネルでは無くフロア下一面に搭載。

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(画像 MAZDA)

いずれ出るマルチxEV車ではバッテリーの搭載方法が違うという事もあるかもしれません。

資料に記載されている特許の目的は共通。

特開2020-179757 | 知財ポータル「IP Force」

特開2020-179758 | 知財ポータル「IP Force」

本発明の目的は、フロアトンネル部内においてその上下方向におけるバッテリセルの積み上げ数を極力多くできる車両のバッテリ装置を提供すること。

 

今週気になった内容は以上となります。

来週以降も気になった内容があれば取り上げていきたいと思います。