今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は19件。
その中から気になった内容を取り上げます。
まずは直6ガソリンエンジンに関する内容を3件。
題名「エンジンの冷却装置」
1件目:特開2021-143626 | 知財ポータル「IP Force」
2件目:特開2021-143627 | 知財ポータル「IP Force」








〇資料に記載されている特許の目的
本発明の目的は、エンジンの運転状態に拘らず水冷式ターボ過給機の冷却性能を向上可能なエンジンの冷却装置等を提供することである。(1件目・2件目共に同じ内容)
題名「エンジンの吸気装置」
特開2021-143628 | 知財ポータル「IP Force」






〇資料に記載されている特許の目的。
本発明の目的は、ブローバイガスに含まれる水分の氷結を回避可能なエンジンの吸気装置等を提供することである。
今回出てきた内容は3件共に「水冷式VGターボ過給機を備えた直6ガソリンターボエンジン」となっています。
水冷のインタークーラーはすでにSKYACTIV-D 1.5やMAZDA3/CX-30に搭載されたSKYACTIV-G 2.5ターボで採用されているのでこの技術を応用している可能性が高そうですね。
・マツダ技報
SKYACTIV-G 1.5(PDF)
https://www.mazda.com/contentassets/12ad273b47684070bf6fd776ab3fbe22/files/2015_no004.pdf
MAZDA3/CX-30用のSKYACTIV-G 2.5ターボ
https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/innovation/technology/gihou/2020/files/2020_no003.pdf
続いては「車椅子」という題名の内容が6件公開されています。
特開2021-142181 | 知財ポータル「IP Force」
特開2021-142182 | 知財ポータル「IP Force」
特開2021-142183 | 知財ポータル「IP Force」
特開2021-142184 | 知財ポータル「IP Force」
特開2021-142185 | 知財ポータル「IP Force」
特開2021-142193 | 知財ポータル「IP Force」
(説明図が多いので一部をピックアップ)











〇資料に記載されている特許の目的
車椅子利用者の車両への乗降に際して、車両に対して安定した状態で固定することができる車椅子を提供することを目的とする(1件目・5件目・6件目)
簡易な操作で折畳みが可能であるとともに、構造が簡単であって軽量化を図ることが可能な車椅子を提供することを目的とする(2件目)
自動車の車室内空間が狭くなるのを防ぐことができるとともに、車椅子利用者が不特定多数の自動車に対して容易に乗降することができる車椅子を提供することを目的とする(3件目)
車両との間での車椅子利用者の乗り移りに際して、車両に対して安定した状態で係合することができる車椅子を提供することを目的とする(4件目)
マツダはMX-30 EVモデルをベースに足が不自由な車いすドライバーのための手動運転装置付き車両「Self-empowerment Driving Vehicle(セルフエンパワーメント ドライビング ビークル)」を開発している事を公表していますが、合わせて軽量な車椅子も開発しているとの事なので今回の特許もそれらと関係する内容で間違いないと思います。
ちなみに、「Self-empowerment Driving Vehicle」はリア側のフリースタイルドアが自動になる可能性もあります。
今週気になった内容は以上となります。
来週以降も気になった内容を取り上げていきたいと思います。