2021年が本格始動したところで欧州では一部の国で昨年1年間の販売実績が発表されました。
発表された国の内容をチェックしていきたいと思います。
まずはドイツマツダが発表した内容。
〇2020年登録台数
1位:CX-30・・・・13,132台
2位:CX-5・・・・10,215台
3位:MAZDA3・・・・6,295台
4位:MAZDA2・・・・4,822台
5位:MX-30・・・・3,782台(※2020年9月発売開始)
6位:MAZDA6・・・・3,125台
7位:MX-5(ロードスター)・・・・1,665台
8位:CX-3・・・・1,306台(※2020年9月から販売再開)
合計:44,346台
2020年のドイツマツダはCX-30が販売台数TOPになりましたが、考えられる主な要因はこちら。
・売れ筋のコンパクトSUVである。
・欧州で重要視されるCO2排出量がディーゼル並みに低いSKYACTIV-Xを採用。
・企業平均CO2削減対策でこれまで販売TOPだったCX-5の年間販売台数が制限された。
欧州で求められる要素をしっかり兼ね備えていたという事だと思われます。
一方でCX-5も年間販売台数が制限されたにも関わらず販売台数2位となったのはさすがですね。
これに反して昨年まで年間販売台数2位だったCX-3が大幅に台数を減らしていますが、これは欧州全体で2020年初めから夏ごろまで一旦注文受付を停止していたのが理由。
ドイツでは9月から2021年モデルとして販売再開されています。
そして2020年9月から発売開始されたMX-30ですがドイツマツダの計画(2,500台)を超える販売台数を記録。
さらにマイルドハイブリッド採用車(MAZDA2・MAZDA3・CX-30)も合わせると26,831台が電動デバイス採用車で、これはドイツマツダ全体の2020年販売台数の60.5%という大きな割合を占める事になります。
この実績効果から、ドイツマツダ全体の平均CO2排出量は2019年から11.5%削減。
ドイツ全体の平均削減量を上回る好結果となりました。
続いてスペインマツダが発表した内容。
スペインマツダは2020年の販売”割合”を発表しています。
1位:CX-30・・・36%
2位:MAZDA3・・・24%
3位:CX-5・・・10%
3位:CX-3・・・10%
5位:MAZDA2・・・6%
6位:MAZDA6・・・2%
7位:MX-5(ロードスター)・・・1%未満(?)
7位:MX-30・・・1%未満(?)
スペインはCX-30が販売台数TOPなのに対してMX-30の販売台数がまだ少ないのは気になるところですが、2020年販売台数全体の66%が電動デバイス搭載モデルとの事なので電動化は着実に進んでいる様子。
スペイン向けCX-30 2021年モデルを取り上げた時にも触れましたが、スペインではマイルドハイブリッド車でもなかなか手厚い優遇が行われてるので実用性を考えるとこちらを選ぶユーザーが多いのかもしれません。
少し話は変わりますが、今回スペインマツダが発表したプレスリリースには今年の東京モーターショーで新たな発表が行われるという記述がある事を昨日取り上げました。
実はさらに改めてチェックするとさらにこんな記述が・・・
No menos importante será la presentación a finales de año del Mazda MX-30 con rango extendido, un modelo que combinará su motor eléctrico e-Skyactiv con el icónico motor rotativo de la marca para aumentar considerablemente la autonomía de este modelo.
航続距離を大幅に高めるために、e-Skyactiv電気モーターとブランドの象徴的なロータリーエンジンを組み合わせたモデルであるMX-30レンジエクステンダーに関する年末のプレゼンテーションはそれほど重要ではありません。
どうやらMX-30レンジエクステンダー仕様に関するプレゼンも今年末に予定されているようです。
東京モーターショーではラージ群モデルが発表されると予想していますが、こちらも同時に発表なんて事もあるかもしれません。
〇2020年登録台数
1位:CX-30・・・2,183台
2位:CX-5・・・1,293台
3位:CX-3・・・1,182台
4位:MAZDA3・・・1,082台
5位:MAZDA6・・・968台
6位:MX-30・・・222台(2020年9月発売開始)
7位:MAZDA2・・・73台
8位:MX-5(ロードスター)・・・29台
こちらもCX-30が台数TOPで3位までSUVが独占しています。
MX-30は9月から発売開始されたので実質4か月での数字ですが、ポーランドメディアの記事によるとEVの国内年間台数で「シュコダ・Citigo-e」「日産・リーフ」「ルノー・ZOE」に次ぐ4位という好成績だったとの事。
フォルクスワーゲン・ID.3やヒュンダイ・キアのEVより上位なのは一定の人気を得ている証拠と言える気がします。
欧州にて現時点で発表されている情報は以上となります。
欧州ではCO2排出量削減が最優先課題となっている点からMX-30やM-ハイブリッド車の販売がどうなるか注目でしたが、今回取り上げた情報を見る限り一定の成果は出ていると見る事が出来そうです。
スペインではMX-30の販売がまだ少ないですが、レンジエクステンダーへの期待がより高いという要素も考えられますね・・・・。
レンジエクステンダーに加えてラージ群ベースのプラグインハイブリッドも平均CO2排出量低下に役立つと思われるので今後の情報も気になるところです。