来年登場予定とされているMX-30のマルチxEVモデル。
このモデルに搭載されるロータリーエンジンはこれまで発電用と言われてきましたが、駆動も担う形になるという情報が出てきました。
今回取り上げるのは以前から参考にさせていただいてる池田直渡さんの日経ビジネス連載「池田直渡のファクト・シンク・ホープ」で3月9日に掲載された記事。
この記事の中で日本の自動車メーカーの電動化戦略に関してまとめている箇所がありますが、その中でマツダの項目に気になる一文が・・・・。
マツダの場合、MX-30のEVモデルを発売したが、このモーターに1ローターのロータリーエンジンを組み合わせてハイブリッド化することをすでに発表している。
本来は日産のケースと同様に、駆動は全てモーター、エンジンは発電専用とするレンジエクステンダーで計画されていたが、毎度お馴染みの「欧州のルール変更」のおかげで、ロータリーに駆動も担わせないと基準が達成できなくなった。この辺りの事情は追って詳しくお伝えしたいと思っている。
マツダファンにとってはロータリーエンジンで駆動するとなれば感涙ものだろうが、当のマツダにしてみれば当初の計画とだいぶ違う話である。
このおかげで計画は1年遅れ、MX-30のxEV各モデルの発売順序の戦略が崩れた。
なんと、当初は発電用とされていたロータリーエンジンが駆動も担う形にしないといけないために計画が1年遅れになったとの事。
確かにロータリーエンジンを使ったマルチxEVの概要を初公表した2018年技術説明会の時点では「2020年頃に発売」とされていたものの、現在は「2022年春に導入開始」となっています。
ただ、シリーズハイブリッドである日産の「e-POWER」はつい最近発表された新型キャシュカイでもエンジンは発電用のまま。
マツダのロータリーマルチxEVも基本的にはシリーズハイブリッドに該当しますが、どのようなルール改正で駆動も担わないといけなくなったのか池田さんによる続報が気になるところ・・・。
ちなみに、藤原副社長は2019年東京モーターショーのLOVECARS!TV!ブースに出演した時にマルチxEV用ロータリーエンジンに関して河口まなぶさんとこのようなやり取りをしています。
河口さん:マルチxEVのシステムと見ると「モーター⇒ロータリー⇒発電機」と横に並んでいてロータリーは発電用と言われてますが、とりあえず軸と(ドライブシャフト)繋げといた方がいいのでは?(笑)
藤原副社長:それはいろいろ・・・(苦笑)”真っすぐ”ですからね~。
河口さん:真っすぐなので一瞬でもエンジンで駆動する領域を作っておいた方が・・・(笑)
藤原副社長:真っすぐなので間に”何か”入れれば済む話なので、あとは繋ぐか繋がないか・・・。
楽しみに待っておいてください。
(動画から一部引用、詳しくは是非動画でチェックを)
この模様はリアルタイムで見ていましたが、藤原副社長が発電用とはっきり明言せずに色々匂わせる発言をされてたのはずっと気になってました。
もしかするとこの時にはすでに発電だけでなく駆動も担う形へ開発が動いていたのかもしれません・・・。
ロータリーエンジンがどのような形式で来年復活するのかまだまだ気になる点はたくさんありますね。