つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダが「スポーツモデルを意識したFRベースのハイブリッド車両」に関する特許を出願、6速MTをベースにドグクラッチ採用も視野に。

(画像 ipforce.jp)

本日5月18日にマツダが出願中の特許が新たに公開されたのですが、その中でもかなり興味深い内容があったので紹介したいと思います。

 

知財ポータルサイト

https://ipforce.jp/

 

今回取り上げるのは「車両の動力伝達装置」という題名の内容。

特開2022-74790 | 知財ポータル「IP Force」

(画像 ipforce.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

スポーツタイプのフロントエンジン・リヤドライブ車などの車両において、ドグクラッチを有する変速機構を備えた変速機を用いる場合、変速操作時にドグクラッチのドグ歯と該ドグ歯に対向する変速ギヤの対向面に設けられたドグ歯とが噛合うときに発生する衝突音などの変速操作音が発生し、運転者が変速操作音による騒音を感じて運転者の快適性が損なわれるおそれがある。

そこで、本発明は、変速機構を有する変速機を備えた車両において、変速操作時に運転者が感じる変速操作音による騒音を抑制することができる車両の動力伝達装置を提供することを課題とする。

こちらはFRベースのハイブリッド車に関する内容ですが、わざわざ"スポーツタイプ"と明記しているのに加えて"ドグクラッチ"が採用されているので次世代のスポーツモデルを意識した特許の可能性がかなり高いです。

資料には詳しいエンジン形式が記載されていませんが、1枚目の説明図だと直4エンジンに見えるので次期ロードスターや次世代スポーツセダンのようなモデルを意識した内容かもしれませんね。

 

今回の特許出願で大きなポイントとなる「ドグクラッチ(ドグミッション)」は耐久性の高さやシフトチェンジが早いという強みがある一方で、シフトショック・変速音の大きさやシフトチェンジにコツが必要という点からモータースポーツ向けが大半。

ただし、つい最近日本で発売開始されたルノーSUVクーペ「アルカナ」のようにドグクラッチを採用したハイブリッドシステム"E-TECH"が搭載されている事例も出てきたので、マツダも同じような狙いでFRのスポーツモデル用にドグクラッチ採用を視野に入れてるのかもしれません。

 

ちなみに、マツダはFRベースのスポーツモデルを意識した特許として「トランスアクスル」に関す内容もすでに複数出願しているのも注目ポイント。

(一例)

こちらは駆動用ロータリーエンジンインホイールモーターと組み合わせた内容が多く含まれていますが、今後出てくるはずの次世代スポーツモデルでどのようなトランスミッションが採用されるのか気になるところですね・・・。