つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2022.6.18)

(画像 ipforce.jp)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は4件。

かなり少ない件数の中から気になった内容を取り上げます。

 

知財ポータルサイト

https://ipforce.jp/

 

まずは「中継装置及び車載ネットワークシステム」という題名の内容から。

特開2022-88072 | 知財ポータル「IP Force」

(画像 ipforce.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

近年、ウィンカー装置にLED光源を用いることができるので、複数の光源を並べて一方から他方に向けて順番に点灯させたり、その明るさを連続的に変化させたりすることで、意匠性を高めることが行われている。

しかしながら、中央ECUからの制御信号でウィンカー装置の点灯順や明るさを連続的に制御する場合に、車載ネットワークの通信データ量の状態によっては、点灯のタイミングがずれる恐れがある。

車載ネットワークにおいて、ウィンカー装置の点灯制御に関する通信の優先度を高めれば、点灯タイミングを合わせることもできるが、ウィンカー装置を連続して点灯させる制御は、走行制御、操舵制御、制動制御といった制御と比較して、付属的な機能である。そのため、ウィンカー装置の制御タイミングを合わせるために、ウィンカー装置の制御信号の優先度を高めることは現実的ではない。特に、ウィンカー装置が使用される走行シーン(例えば、交差点等)では、車両の走行制御等についても多くの処理や制御が必要となることが想定される。

ここに開示された技術は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両全体の動作を統括する中央コントローラからウィンカー装置の制御をする場合においても、ウィンカー装置の点灯タイミングのずれができる限り生じないようにすることである。

こちらは車載ネットワークに関する特許出願ですが、限られた通信データ量の中でLED化されたウインカーの高い意匠性を実現する事を目指している内容となっています。

近年発売される新型車は電子制御の領域がどんどん広がっていますが、マツダの場合は心臓の鼓動をイメージした光り方をする「ディミングターンシグナル(魂動ウインカー)」がMAZDA3から採用されているので、これらを制御する目的の特許出願かもしれませんね。


もう一つは「広告の関心度評価システム及び広告の関心度評価方法」という題名の内容。

特開2022-87982 | 知財ポータル「IP Force」

(画像 ipforce.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

従来より、一般消費者が商品を購入する場合、注意(Attention)、関心(Interest)、欲求(Desire)、記憶(Memory)、購入(Action)の流れを無意識に行うことが知られている。このAIDMA(アイドマ)の法則以外にも、社会状況に合わせてAISASやSIPS等のマーケティングフレームワーク(消費者心理プロセス)が提案されている。
そして、広告の制作者は、購入候補者である視聴者に制作意図を伝えるため、視聴者の注意(視線)を引き付けるように構図やカメラワーク等演出上の工夫を施した動画像広告を作成している。

(従来の)嗜好調査システムは、大きなスペースを必要とすることなく、視聴者の視線をパラメータとして視聴者の関心度、所謂視聴者に対する広告効果を検出している。
しかし、視聴者が動画像広告を視認していた視認時間に基づき視聴者の関心度を推定する場合、視聴者が本当にその動画像広告に関心を示しているのか或いは単に視線(顔)を向けただけなのか不明であり、関心度が必ずしも高い精度で検出されているとは言い難い。

本発明の目的は、動画像広告の効果を定量的に評価可能な広告の関心度評価システム及び広告の関心度評価方法等を提供することである。

こちらは「動画などの広告の効果を評価するためのシステム」に関する特許です。

マツダが出願する特許はほぼ自動車に関係する"ハード"に関する内容なので、今回のような広告・宣伝という"ソフト"に関する内容はかなり珍しいので取り上げてみました。

 

今週気になった内容は以上となります。

来週以降も気になった内容があれば取り上げていきたいと思います。