つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダが「MAZDA6 2022年商品改良モデル」を正式発表したので内容を詳しくチェック。

(画像 MAZDA)

本日12月9日、マツダが「MAZDA6」の商品改良を正式発表。

いつも通り改良・変更内容を詳しくチェックしていきます。

 

 

MAZDA6に関しては7月12日に注文受付を一旦終了した案内がマツダ公式HP上に掲載されてから中々具体的な動きがありませんでしたが、11月初旬にポーランドマツダが"2023年モデル"のWEBカタログを公開。

さらに今週に入ってからは国内の販売店も情報を掲載した事で近日中に正式発表される可能性が高まっていました。

予想通り本日マツダから商品改良が正式発表されたので内容を詳しくチェックしていきたいと思います。

 

 

マツダ公式ニュースリリース

マツダ公式HP・MAZDA6専用サイト

 

 

ポイント①:ボディカラーラインアップに「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」「プラチナクォーツメタリック」が追加。

(画像 MAZDA)

ここ最近の動向に合わせてMAZDA6にも「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」と「プラチナクォーツメタリック」が新たに設定されました。

特に2年前に登場してから人気を集めているプラチナクォーツメタリックがMAZDA6に設定されるのを待っていた方は多いかもしれませんね。

ただ、代わりに「スノーフレイクホワイトパールマイカ」と「チタニウムフラッシュマイカ」が廃止されています。

個人的にチタニウムフラッシュマイカは好きな色なので残して欲しかったですね・・・。

(画像 MAZDA)

 

 

ポイント②:MAZDA6/アテンザのデビュー20周年を記念した特別仕様車「20th Anniversary Edition」発売。

「歴代モデルの初期型(上)と20th Anniversary Edition (画像 MAZDA)」

2002年に初代MAZDA6/アテンザがデビューしてから20周年を迎えた記念の特別仕様車「20th Anniversary Edition」が登場!

☆20th Anniversary Edition専用装備(ベースはXD L Package)

・ボディカラーは「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」に加えて「アーティザンレッドプレミアムメタリック」も選択可能。

※:ロジウムホワイトプレミアムメタリックは+55,000円、アーティザンレッドプレミアムメタリックは+77,000円

(画像 MAZDA)

・タンカラー内装(ナッパレザー×レガーヌ)

・インパネ/ドアトリムのデコレーションパネルは「マットブラックヘアライン」

・ステッチは「ライトブラウン」

・フロントシートのヘッドレストにエンボス加工。

(画像 MAZDA)

・フロントグリルメッシュがシルバー塗装に。

「左:20th Anniversary Edition、右:L Package(ガンメタリック )」

・専用オーナメント(フロントフェンダー

(画像 MAZDA)

・19インチアルミホイールはフロントグリルメッシュに合わせて高輝度シルバー仕様に。

(画像 MAZDA)

・XD L Packageではメーカーオプション設定のサンルーフが標準装備。

(画像 MAZDA)

・「20th Anniversaryロゴ入りフロアマット」と「アーティザンレッドプレミアムメタリックのキーシェル」を用意。

※この2つはアクセサリーオプションで他のグレードでも選択可能。

(画像 MAZDA)

欧州ではすでに一部情報公開されていましたが、まず注目は11月に開発発表された新しい匠塗「アーティザンレッドプレミアムメタリック」が20th Anniversary Edition専用カラーとして設定された事。

来年1月にワールドプレミア予定のラージ商品群SUV「CX-90」のティザー画像もアーティザンレッドプレミアムメタリックと公表されていましたが、実際に量産モデルへ採用されたのは今回が初めてとなります。

そしてタンカラーの内装も注目ポイントですが、こちらはCX-60 Premium Sportsと同じカラー・素材を採用しているのが特徴。

「CX-60 Premium Sportsの内装」

これ以外にも多くの専用装備が採用されているので、20周年を祝うのに相応しい特別仕様車と言えそうですね。

 

 

ポイント③:「Black Tone Edition」が「Sports Appearance」に刷新。

(画像 MAZDA)

他の車種と同様にMAZDA6でも高い人気を集めていた「Black Tone Edition」が今回の商品改良で「Sports Appearance」に刷新。

内装は引き続きレッドカラーのスムースレザー仕様ですが、エクステリアとパワートレインに変更があります。

変更点①:シグネチャーウイング(フロント・リア)とフロントバンパーロアガーニッシュの加飾がブラッククロームに。

「左:改良前、右:改良後 (画像 MAZDA)」

変更点②:ワゴンはルーフレールもブラック仕様に。

「左:改良前、右:改良後 (画像 MAZDA)」

変更点③:ガソリンエンジンは「SKYACTIV-G 2.0」から「SKYACTIV-G 2.5」に変更。

・改良前(Black Tone Edition)

・改良後(Sports Appearance)

(画像 MAZDA)

よりスポーティなエクステリアになった一方で、ガソリンエンジンはSKYACTIV-G 2.5に変更された事もあって車両本体価格はある程度値上げされています(全体の車両本体価格は後ほど)

 

 

ポイント④:L Packageは内装色の種類が変更、さらに「CD/DVDプレイヤー+地上デジタルTVチューナー」も標準装備に。

「左:オリエンタルブラウン、右:ブラック (画像 MAZDA)」

これまでL Packageは「ピュアホワイト」と「オリエンタルブラウン」2種類のナッパレザー内装が設定されていましたが、今回の商品改良でオリエンタルブラウンに代わってブラックカラーのナッパレザー内装が追加されました。

個人的にオリエンタルブラウン内装はかなり好みだったので寂しいところですが、同じブラウン系と言えなくも無いタン内装の20th Anniversary Editionが登場した事も関係してるのでしょうか・・・・?

さらに、諸元表を見るとこれまでメーカーオプション設定だった「CD/DVDプレイヤー+地上デジタルTVチューナー」が標準装備に変更されています。

「左:改良前、右:改良後 (画像 MAZDA)」

 

 

ポイント⑤:「Proactive」グレードが廃止。

・改良前

・改良後

(画像 MAZDA)

これまで「SKYACTIV-G 2.0」「SKYACTIV-D 2.2」の中間グレードとして設定されていたProactiveが今回の商品改良で廃止されました。

代わりにこれまでベースグレードだった「20S」「XD」にメーカーオプションを追加する事でProactiveのポジションを補完する設定になっています。

・改良前

・改良後

(画像 MAZDA)

 

 

ポイント⑥:SKYACTIV-D 2.2は200PSにスペックUP、しかし6速MT車が廃止に・・・。

(画像 MAZDA)

国内向けのCX-5CX-8に搭載されているSKYACTIV-D 2.2はすでに200PSまで進化していましたが、MAZDA6もようやくスペックUP。

さらに、公式HPの説明文によるとペダル踏力も変更してコントロール性をより向上させているようです。

ただし、今回の商品改良で6速MT車が廃止されてしまいました・・・・。

・改良前

・改良後

(画像 MAZDA)

需要が限られているのは理解していますが、MAZDA6のMT車は比較的需要が多い印象だったので全グレード廃止されてしまったのはかなり寂しいところ・・・。

個人的にはよりスポーティーな仕様になったSports Appearanceだけでも残して欲しかったのが正直な気持ちです。

さらに、国内向けのMAZDA3セダンは元々MTが設定されてないので、日本国内向けのマツダ車で"セダンのMT"という選択肢は無くなってしまいました(教習車用のMAZDA2セダンという例外はありますが・・・)

 

 

ポイント⑦:SKYACTIV-G 2.5ターボ搭載モデルが廃止。

(画像 MAZDA)

2019年7月に車名がアテンザからMAZDA6に変わったタイミングで追加された「SKYACTIV-G 2.5ターボ搭載モデル」ですが、今回の商品改良で廃止されてしまいました・・・。

個人的には既存のマツダ製エンジンでTOPレベルに好印象だったのでかなり寂しいところ・・・。

日本では燃料価格の面からSKYACTIV-D 2.2搭載モデルが売れ筋というのもあると思いますが、試乗車が中々無い事も原因なのでは?と思っています。

SKYACTIV-D 2.2の6速MT車と同様にSports Appearance専用エンジンとして残して欲しかった気持ちもありますが・・・。

 

 

ポイント⑧:その他の走りや安全・快適機能も進化。

(画像 MAZDA)

これまで挙げたポイント以外にも走りや安全・快適装備の強化が実施されています。

パワーステアリングのアシスト特性を変更してステアリングの手ごたえや操る楽しさをさらに強化(全グレード)

「クルージング&トラフィック・サポート(CTS)」を採用※①

・「ワイヤレス充電」と「AppleCarPlayのワイヤレス接続」に対応※②

※①:20S・XDのみメーカーセットオプション、それ以外のグレードは標準装備。

※②:20S・XDのみ設定なし、それ以外のグレードは標準装備。

 

 

最後に車両本体価格とグレード構成の変化をおさらい。

ガソリンエンジン搭載モデル

  駆動方式 AT/MT 改良前 改良後 値上げ幅
20S FF 6AT ¥2,893,000 ¥2,962,300 ¥69,300
20S Proactive FF 6AT ¥3,091,000
20S Black Tone Edition FF 6AT ¥3,283,500
25S Sports Appearance FF 6AT ¥3,517,800
25S L Package FF 6AT ¥3,635,500 ¥3,858,800 ¥223,300
25T S Package FF 6AT ¥4,317,500
25T Black Tone Edition FF 6AT ¥3,888,500

 

ディーゼルエンジン搭載モデル

  駆動方式 AT/MT 改良前 改良後 値上げ幅
XD
FF 6AT ¥3,311,000 ¥3,382,500 ¥71,500
AWD 6AT ¥3,553,000 ¥3,622,300 ¥71,500
XD Proactive
FF
6AT ¥3,509,000
6MT ¥3,564,000
6AT ¥3,751,000
6MT ¥3,806,000
XD Black Tone Edition
FF
6AT ¥3,701,500
6MT ¥3,701,500
6AT ¥3,943,500
6MT ¥3,943,500
XD Sports Appearance
FF 6AT ¥3,898,400
AWD 6AT ¥4,138,200
XD L Package
FF
6AT ¥4,053,500 ¥4,277,900 ¥224,400
6MT ¥4,053,500
6AT ¥4,295,500 ¥4,518,800 ¥224,400
6MT ¥4,295,500
20th Anniversary Edition
FF 6AT ¥4,422,000
AWD 6AT ¥4,662,900

先に商品改良された車種と同様に本体価格の値上げが実施されていますが、特にL Packageはかなり値上げされています。

原材料価格の高騰や一部装備の追加が理由だと思われますが、それでも一気に20万円以上値上げされてるのは驚き・・・。

そして、改めて一覧を見るとかなりグレードが整理された事を実感しますね・・・。

 

 

商品改良の主な内容は以上となりますが、20th Anniversary Editionやボディカラーラインアップの追加だけでなく走りや安全・快適性能まで手が加えられているので、かなり力が入った商品改良と言えますが、一方で最も引っかかるポイントはマツダコネクトが初代のまま」という事。

「左:MAZDA6(初代マツダコネクト)、右:CX-5(新世代マツダコネクト)」

マツダコネクトはナビゲーションだけでなく車両制御まで関連しているシステムなのに加えて、MAZDA6に新世代マツダコネクトのディスプレイを採用する場合はダッシュボードを中心に内装も大幅に刷新する必要が考えられるのでコスト面から実施されなかったのだと思いますが、価格帯が近いCX-5CX-8はすでに新世代へ刷新されている事を考えると最優先で次世代マツダコネクトへ刷新して欲しかった気持ちもあります・・・。

あくまで噂ですが初代マツダコネクトから新世代へ刷新するには新車を一台開発するのに近いレベルのコストが掛かるという話も・・・。

 

そして同じくらい気になるのは「MAZDA6の今後」

現行モデルは今年で10年目を迎えましたが、海外メディアの記事を見る限りだと次期型・後継モデルが近い時期に登場する可能性は低い状況です・・・。

欧州マツダの副社長は「MAZDA6の直接的な次期モデルを出す予定は無いが、MAZDA6オーナー等を対象に今後も選んでいただける"新たな提案"を行う」と証言していましたが、現時点でそれに該当すると思われる車種や計画は出てきていない印象・・・。

VISION COUPE」の影響もあって直6エンジンとラージ群アーキテクチャーを採用した次期型・後継モデルの登場を期待している人はかなり多いはずなので、SUV以外の車種に関する商品計画もそろそろ発表して欲しいのが正直なところ・・・。

(昨年10月に発表されたクロスオーバーSUV商品群の拡充計画みたいな感じで・・・)

 

 

最後に、YouTubeチャンネルや各メディアでは早速アーティザンレッドプレミアムメタリックの20th Anniversary Editionを中心に取り上げられています。

各メディアの情報によると、現在MAZDA6の開発主査は谷本智弘さんで、チーフデザイナーはロードスターも担当されている岩内義人さんのようです。

〇CarWatch

〇AUTOCAR

Twitter等でお世話になっているカタリさんのYouTubeマツダを語りたいだけのチャンネル」

〇LOVECARS!TV

僕もアーティザンレッドプレミアムメタリックの20th Anniversary Editionはかなり気になるので、機会があれば是非実車をチェックしてみたいと思います。