本日9月4日、マツダが「CX-5 一部商品改良モデル」と「CX-30 商品改良モデル」を正式発表。
いつも通り改良・変更内容を詳しくチェックしていきます。
CX-5とCX-30に関しては7月25日に国内の注文受付が一旦終了していましたが、北米や欧州ではすでに2024年モデルが正式発表済み。
(一例)
国内でも商品改良に関する情報や噂が出ていましたが、日本でも商品改良とMAZDA3も含めた新しい特別仕様車が正式発表されたので内容を順番に紹介していきます。
まずは「CX-5」の一部商品改良から紹介・・・。
変更点①:ボディカラーラインナップに「プラチナクォーツメタリック」が追加。
今年に入ってから米国仕様とベトナム仕様で追加が発表されていた「プラチナクォーツメタリック」が日本仕様にも追加。
すでに他の車種でも高い人気を集めているボディカラーにも関わらず、CX-5の場合は昨年まで中国仕様のみだったので待ち望んだ方も多いかと思います。
その一方で、ソニックシルバーメタリックが今回の改良で廃止されています。
変更点②:「Exclusive Mode」「Sports Appearance」「Field Journey」は内外装の意匠や装備を一部変更。
2021年の大幅商品改良から特別仕様車が充実していたCX-5ですが、今回の改良では「Exclusive Mode」「Sports Appearance」「Field Journey」で一部仕様変更が行われています。
「Exclusive Mode」
(エクステリア)
赤色・・・・アルミホイールが「高輝度塗装」から「高輝度ダーク塗装」に変更。
水色・・・・フロントグリルのブロックメッシュが縦長形状に変更。
黄色・・・・フロント&リアバンパーセンターガーニッシュがシルバーに変更。
(インテリア)
①:シート/コンソールリッド/ドアアームレスト/ニーパッドのステッチがライトグレーに変更。
②:インパネ/ドアトリムのデコレーションパネルが本杢からハニカムシルバーに変更。
「Sports Appearance」
(エクステリア)
水色・・・・フロントグリルのブロックメッシュが縦長形状に変更。
黄色・・・・グリルアクセント(クラシックレッド)が廃止。
(インテリア)
黄色・・・シートベンチレーション(運転席/助手席)が追加。
「Field Journey」
(エクステリア)
黄色・・・グリルアクセント(ライムグリーン)が廃止。
(インテリア)
①:エアコンルーバーベゼルが「ライムグリーン⇒サテンクロームメッキ」に変更。
②:シートパイピングとステッチが「ライムグリーン⇒ライトグレー」に変更。
③:シート座面に使用されている合成皮革がパーフォレーション加工ありに変更。
基本的には北米や欧州仕様で実施されている内容と同じですが、特に注目度が高いのはSports Appearanceに「シートベンチレーション」が追加された事。
北米や欧州向けの同等グレードにはすでに採用されていましたが、何故か国内仕様のSports Appearanceはこれまで装備されていませんでした。
発売以来高い人気を集めているグレードである事に加えて、ここ最近の酷暑を考えると商品力はかなりUPすると思われますね。
変更点③:グレード構成が大幅に整理。
今年に入ってからほとんどの車種でグレード構成を整理する傾向のマツダですが、CX-5も今回の商品改良で以下のグレードが廃止されています。
・Proactive(20S / XD両方)
・L Package(25S / XD両方)
・25S Exclusive Mode
ここまで一気に廃止されるのは中々のインパクトですが、特にExclusive Modeはパワートレインを問わずに人気を集めていた印象なので、25Sが廃止されたのは驚きですね・・・。
これによって25S系グレードはSports Appearanceのみになっています。
変更点④:MT車の設定が廃止。
2018年の商品改良からSKYACTIV-D 2.2搭載車に設定されていたMT車ですが、今回の商品改良で全て廃止されてしまいました・・・。
すでに日経新聞などで報じられていますが、マツダは電動化対応の経営資源確保などのためにパワートレインの種類を整理する方針との事なので、今後MT車の選択肢はかなり限られてくる可能性が高そうです。
変更点⑤:メーカーセットオプションの種類が大幅縮小。
これまでグレード毎にメーカーセットオプションが多く用意されていたCX-5ですが、今回の改良で大幅に縮小されています。
(水色・・・標準装備に変更、赤色・・・選択不可に変更)
「Smart Edition」
「Black Tone Edition」
「Field Journey」
「Sports Appearance」
「Exclusive Mode」
続いては「CX-30」の商品改良を紹介・・・。
変更点①:ボディカラーラインアップに「セラミックメタリック」と「ジルコンサンドメタリック」が追加。
すでに欧州仕様の2024年モデルで追加が発表されていた「セラミックメタリック」と「ジルコンサンドメタリック」が日本仕様にも追加。
特にジルコンサンドメタリックはSUVに似合う色なので、CX-30に追加されるのを待っていた方も多いかもしれませんね。
その一方で、CX-5と同様に「ソニックシルバーメタリック」が今回の改良で廃止されています。
変更点②:10.25インチのマツダコネクト用ディスプレイを採用、関連アクセサリーも進化。
MAZDA3に続いてCX-30も10.25インチのマツダコネクト用ディスプレイを採用。
ただし、「20S」と「20S/XD Proactive」は従来の8.8インチが標準装備で、「20S/XD Proactive」のみメーカーオプションで10.25インチへサイズUP可能。
さらに、マツダコネクト関連ではナビゲーションSDカードが"アドバンス2"に進化しており、純正のドライブレコーダーはマツダコネクトによる再生に対応しました。
MAZDA CX-30|アクセサリー:自分好みのアレンジで自分らしいライフスタイルを|マツダ
変更点③:「Type CのUSB端子」を採用、「HDMI端子」の装着範囲も変更。
昨今のマツダ車と同様にCX-30にもType CのUSB端子を採用。
ただし、「20S」と「20S/XD Proactive」は従来のType A端子が標準装備で、「20S/XD Proactive」のみメーカーオプションでType Cへ変更可能です。
あと、これまで全グレード標準装備だった「HDMI端子」ですが、今回からType CのUSB端子装着車のみ装備される形になっています。
変更点④:ワイヤレス充電(Qi)とAppleCarplayのワイヤレス接続に対応。
こちらも昨今のマツダ車に展開されている装備ですが、ワイヤレス接続に関しては欧州仕様と違ってAppleCarplayのみ対応となっています。
あと、MAZDA3と同様にワイヤレス充電(Qi)が追加された事でシフトノブ前方のカップホルダーはリッド(蓋)が無い仕様に変わっています。
変更点⑤:ステアリングスイッチがつや消しブラックに変更されたのに加えて、エアコン操作パネルのスイッチ配置も小変更。
こちらもMAZDA3と同様にステアリングスイッチやエアコン操作パネルのスイッチ配置も少し変わっています。
変更点⑥:CD/DVDプレイヤーが廃止。
ここ数年でCD/DVDプレイヤーが無くなる車種が増えていますが、CX-30も今回の改良で廃止。
さらに、CX-5やCX-60ではアクセサリーオプションで後付けのCD/DVDプレイヤーが用意されているのに対して、CX-30の場合はアクセサリーオプションでも用意されていません。
元々海外向けのマツダ車では廃止されていた事も考えると、国内で販売されてる車種も廃止されそうですね・・・。
変更点⑦:安全装備の新機能追加と進化
MAZDA3と同様に「AT誤発進抑制制御」と「ドライバーモニタリング」が進化しており、これによってCX-60と同等の性能に。
ただし、ドライバーモニタリングは「20S/XD Proactive」がメーカーオプションで、「20S」は設定なしとなっています。
変更点⑧:コネクティッドサービスの提供機能を拡充。
CX-60・MAZDA3に続いてCX-30も今回の商品改良で「マツダマイカーケア(ALSOK)」「ドライバーケア」「リモートエンジンスタート」が新たに提供開始されました(有料オプション)
特に昨今の酷暑や冬シーズンを考えるとリモートエンジンスタートは特に需要がありそうですね・・・。
変更点⑨:「e-SKYACTIV X搭載モデル」と「MT車」が廃止、「Proactive」はFF車のみに変更。
これまでCX-30国内仕様には「e-SKYACTIV G 2.0」「SKYACTIV-D 1.8」「e-SKYACTIV X 2.0」が用意されていましたが、今回の商品改良で「e-SKYACTIV X 2.0搭載車(緑枠)」と「e-SKYACTIV G 2.0の6速MT車(赤枠)」が廃止されました。
e-SKYACTIV X 2.0に関してはMAZDA3も設定が縮小されていますが、更なるアップデートも期待していたので設定自体が無くなるのは寂しいところ・・・。
やはりCセグメントの最上位モデルならもう少し高いスペックが期待されてる気がしますね(特にトルク)
マツダのSUVで6速MT車が残っているのはCX-3のみになりましたが、そのCX-3も6速MT車が廃止される噂が出てるので、マツダ全体でも選択肢はかなり少なくなりそうです。
あと、これまでFF/AWD両方設定されていたProactiveは今回の改良でFFのみに変更されています。
変更点⑩:グレージュ内装が廃止(2023.9.5追記)
このブログをUPしてからコメント欄で教えていただきましたが、公式HPの内装ラインナップや諸元表を再度チェックするとProactive Touring Selectionに設定されていたグレージュ内装が今回の改良で廃止されていました。
CX-30登場時から用意されていたグレージュ内装は2019年に「オートカラーアウォード2019」グランプリを受賞しているのに加えて、個人的にもCX-30の中でかなり好みな内装だったので、無くなったのはショックですね・・・。
CX-5とCX-30の改良内容を順番にまとめましたが、今回はMAZDA3も含めた3車種の新しい特別仕様車「Retro Sports Edition」も同時発表されています。
このモデルは北米で先行発表された「CARBON TURBO(カナダは"SUNA EDITION")」の国内Ver.と言えるモデルですが、Retro Sports Editionの場合はテーマカラーのジルコンサンドメタリック以外のボディカラーも選択可能です。
「CX-5 "Retro Sports Edition"」
※:選べるエンジンは「SKYACTIV-G 2.0」と「SKYACTIV-D 2.2」の2種類で、「SKYACTIV-G 2.5」は設定なし。
「CX-30 "Retro Sports Edition"」
「MAZDA3 "Retro Sports Edition"」
いずれの車種も高い人気を集めている"Black Tone Edition"をベースにテラコッタカラーの内装や各種安全・快適装備が追加される構成となっていますが、MAZDA3とCX-30はインパネデコレーションパネルにもレガーヌ素材が採用されるので特に質感は高いと思われます。
そして個人的に一番注目なのがMAZDA3ファストバックのSKYACTIV-G 1.5搭載モデルベースの"15S Retro Sports Edition"
既存のSKYACTIV-G 1.5搭載モデルではメーカーオプションでも選択出来ない各種安全・快適装備が標準化されますが、専用内装なども含めてBlack Tone Editionから+254,100円はかなりアフォーダブルだと思われます。
(Retro Sports Editionという名称なら15Sの6速MT車が復活して欲しい気持ちが・・・(笑))
その一方で「CX-5 "Retro Sports Edition"」は気になるポイントも・・・。
CX-5北米仕様のCARBON TURBO(カナダはSUNA EDITION)にはシートベンチレーションが装備されていたのですが、今回発表されたRetro Sports Editionは装備されていませんでした・・・。
おそらくBlack Tone Editionベースというのが理由だと思われますが、昨今の酷暑を考えると北米仕様と同様にシートベンチレーションは装備して欲しかったところですね・・・。
(CARBON TURBOの実車を取り上げたブログ)
ちなみにマツダはRetro Sports Edition特設サイトを開設しており、公式YouTubeではマツダデザイン本部の星正広さんによる商品説明動画なども公開。
これまでチェックした内容を踏まえて最後はグレード構成と価格一覧をおさらい。
〇CX-5
〇CX-30
〇MAZDA3
※①:ファストバックのみ
最近のマツダ車の傾向通り原材料価格の高騰などが原因で車両本体価格が値上げされていますが、中には20万円中盤程度値上げしてるモデルもあります。
これまでメーカーオプションだった装備が標準化されてるのも関係していますが、さすがにそろそろ値上げ傾向も落ち着いて欲しいところですね・・・。
ちなみにMAZDA3もRetro Sports Edition追加に合わせて値上げする予感がしていましたが、実際は車両本体価格に変更はありません。
今回発表された内容は以上となりますが、気になる発売開始時期はCX-5が10月中旬予定、CX-30が10月下旬予定、MAZDA3も含めた「Retro Sports Edition」は10月中旬~下旬予定とそれぞれ案内されています。
販売店にも発売開始時期に合わせて実車が届き始めると思われますが、いつもお世話になっているマツダブランドスペース大阪では今日でRX-8 オープンカーの展示が終了するので、代わりに今回発表されたモデルが展示される事も少し期待・・・・(笑)