つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2023.2.18)

(画像 IP Force.jp)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は14件。

その中から気になった内容を取り上げます。

 

 

知財ポータルサイト

https://ipforce.jp/

〇特許情報プラットフォーム

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/

 

 

まず最初に紹介するのは「車両の下部構造」という題名の内容。

https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2023-23099

(画像 IP Force.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

この発明は、車両の通常走行時には、ファンからの熱風が発熱体(DC-DCコンバータ)の上部に導風されることを阻止し、床下走行風にて発熱体をその上面まで冷却することができ、一方、車両停止時には、床下走行風がなくてもファンの風を発熱体に当てて、当該発熱体を冷却することができる車両の下部構造の提供を目的とする。

こちらは車体下部に装備されたDC-DCコンバータをより効率的に冷却する事を意識した車体構造に関する内容ですが、FRプラットフォームの車両向けになっているのが特徴。

DC-DCコンバータがフロア下に装備されている事に加えて、説明文ではトーイング(牽引)使用時を考慮している一文もあるのでおそらくラージ群アーキテクチャーに関係しているのが有力そうです。

 

 

次に紹介するのは「車両のサスペンション装置」という題名の内容。

https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2023-23471

(画像 IP Force.jp)

〇資料に記載されている特許の目的

本発明は、旋回初期の転舵ロールを最小限に抑制することによって、操舵力および実舵角に対して滑らかな車両姿勢変化が発生するようにし、それにより、運転者に車両を上手く操れている感覚を得させるようにすることができる車両のサスペンション装置を提供することを目的とする。

こちらはFR車用のサスペンションに関する内容ですが、構造を見る限りだとラージ群アーキテクチャーに関係してるのが有力。

「左:CX-60、右:特許説明図 (画像 IP Force.jp)」

CX-60ではリアサスペンションのタイヤ側ジョイント部分にピロボールを採用している事に注目が集まっていますが、今回の特許はリアだけでなくフロントサスペンションにもピロボールを採用している事が注目ポイント。

マツダの公式発表やメディアの記事を見る限りだとCX-60のフロントサスペンションにピロボールは採用されていません。

「説明図で示されているフロントのピロボール採用箇所 (画像 IP Force.jp)

ラージ群アーキテクチャーでピロボールを採用した理由として電動化で増えていく車体重量に対応する事が挙げられているので、フロントにも採用するという事はCX-60よりさらに大きくて重くなるCX-90やCX-80を意識した内容なのかもしれませんね・・・。

「ワイドボディで3列シートのCX-90 (画像 MAZDA USA)」

 

今週気になった内容は以上となりますが、来週以降も気になる特許・商標・意匠があれば随時取り上げていきたいと思います。