安全性評価を毎年実施している米国道路安全保険協会(IIHS)が2023年の評価結果を発表。
テストを実施した全てのマツダ車が「TOP SAFETY PICK」を獲得しました。
「米国道路安全保険協会(IIHS)」とは米国の保険業界が1959年に立ち上げた非営利組織で自家用車として想定される車種を対象に衝突安全や安全装備の性能試験を毎年実施。
試験結果は「TOP SAFETY PICK award」として毎年2月頃に発表され、総合的に高い評価の車種には「TOP SAFETY PICK」、最高評価の車種には「TOP SAFETY PICK +」の称号が与えられます。
今年も2月23日(現地時間)に2023年版の結果が発表され、試験を実施した全てのマツダ車が「TOP SAFETY PICK 」を獲得。
〇米国道路安全保険協会公式ニュースリリース
〇小型車部門:「MAZDA3 2023年モデル(ハッチバック・セダン)」
〇小型SUV部門:「CX-30 2023年モデル」「CX-5 2023年モデル」「CX-50 2023年モデル」
MX-30 EVが含まれていないのは、販売されているのがカリフォルニア州のみという事で販売台数に限りがあるのが理由として考えられます。
あと、MX-5(ロードスター)に関しては「TOP SAFETY PICK award」のテスト対象が乗用車・SUV・ピックアップで、以前からメーカー問わずスポーツカーやオープンモデルのような車種はほぼ試験対象外のようです。
マツダは2020年・2021年・2022年と3年連続で試験対象になった車種全てが「TOP SAFETY PICK +」を獲得。
2023年は「TOP SAFETY PICK 」にとどまっていますが、これは今年から試験評価基準がより厳しくなったのが理由。
☆2023年から厳しくなった評価項目
①側面衝突保護基準
・衝突させる台車の重量が「3,300ポンド(約1,500㎏)」から「4,200ポンド(約1,900㎏)」に。
・衝突させる速度は「31mph(約50㎞/h)」から「37mph(約60㎞/h)」にUP。
②歩行者衝突防止システム
昼間に加えて夜間の評価項目も追加、"GOOD"を獲得するには両方で最高評価、どちらか一方のみ最高評価だと"Acceptable"
③ヘッドライト
従来は最高評価のヘッドライトシステムを備えたグレードが一つでもあればOKだったが、2023年からは最高評価のヘッドライトシステムが"全てのグレード"に備わってる場合のみGOODを獲得。
衝突安全機能だけでなくシステム自体が全グレードに採用されてる必要性が出てきていますが、北米で販売されてるマツダ車の場合はアダプティブLEDヘッドライトが全グレード標準では無い車種が複数ある事などから2023年は「TOP SAFETY PICK 」にとどまったようです。
IIHSのニュースリリースによると今年から評価項目がより厳しくなった事から「TOP SAFETY PICK +」を獲得したのは昨年の約3分の1となっており、獲得できた車種はいち早く対策を実施した車種のみとの事。
マツダの場合はより厳しくなった側面衝突試験でも全車種が最高評価を獲得できているので、あとは標準装備の強化が必要という感じでしょうか・・・。
ちなみに、IIHSによると2024年はさらに評価基準を厳しくする予定との事なので、それを見据えた商品改良も必要になるかもしれません。
おそらく今年北米で発売開予定の「CX-90」「CX-70」はそれを見据えたうえで開発されてるはず・・・。
「TOP SAFETY PICK 」でも十分優れた評価ではありますが、来年は再び「TOP SAFETY PICK +」を獲得できる事を期待したいですね。