先週開幕したジャパンモビリティショー2023ですが、一般公開開始に合わせて行ってきました。
ジャパンモビリティショー2023はこれまでの東京モーターショーから名称を変える形で4年ぶりに開催されており、各メーカーからコンセプトカーや新型車が多く発表。
マツダも「ICONIC SP」や「ロードスター 2023年大幅商品改良モデル」など注目の展示があったので一般公開初日に行ってきました。
当日は朝一番で東京へ向かいましたが、東京ビッグサイトに到着すると開場前にも関わらずもの凄い人・・・。
僕の場合は普通の前売り券を購入しましたが、一般公開日は通常より1時間早く入る事が可能なアーリーエントリーチケットも数量限定販売されているので、混雑を避けて目的の展示車両を見るならこちらがオススメですね(次回以降も販売されるのか不明ですが)
無事に会場へ入って真っ先にマツダブースがある東展示棟へ。
まずは早速この車から紹介・・・・。
「MAZDA ICONIC SP」
マツダブースへ到着するとICONIC SPの周りはすでにもの凄い人だかりでしたが、何とか無事にご対面。
公式画像や各メディアの動画をある程度チェックしていましたが、実車を見た第一印象は「RX-VISIONよりコンセプトカーらしさをあまり感じない(もちろんいい意味で)」
これまで2015年の東京モーターショーとマツダミュージアムでRX-VISIONの実車を見る機会に恵まれましたが、圧倒的な美しさや存在感がある一方で、ものすごく冷静に見るとロータリーエンジン搭載とは思えない長さのボンネットや1,900㎜越えの全幅がやや非現実的だったのも正直なところ・・・・。
これに対してICONIC SPのボンネットや車体サイズは現実的なので同じロータリースポーツコンセプトでもより現実的なモデルに感じました。
ICONIC SPもエンジン縦置き前提なのでプレミアムレングスはそこそこ長いのですが、ドアのカットラインが斜めに入っている事によって長さをそれほど感じさせないデザインになっているのも効いてそうですね・・・。
ドアが開いた状態の画像も・・・。
シザーズドアが開くとより存在感が増してコンセプトカーらしさが強まりますね。
あと、ICONIC SPのデザインの大きな特徴と言えばリトラクタブルヘッドライトですが、こちらはヘッドライトが薄型なので開いてる時も突起物感がほとんどありません。
特にリトラクタブルヘッドライトはRX-7やNAロードスターのイメージとも重なるので、今後出るかもしれない量産モデルでも採用してほしい人多いでしょうね・・・。
ドアとヘッドライトは自動で開閉していたのですが、開閉する度に来場者の方々から声が挙がっていましたね(笑)
ちなみにウインカーはヘッドライトの目頭部分に搭載されています。
続いて内装の写真を・・・。
かなり混雑している中でドアが開いてるタイミングを狙って内装を撮るのに苦労しました(苦笑)
ICONIC SPの内装でまず特徴的なのはシートやダッシュボードなど多くの場所に配されたネイビーカラーですが、これは環境負荷の少ない植物由来のファブリックを用いた藍染素材。
これはデニム生地の国内生産シェア約8割の広島県福山市を意識した取り組みですが、個人的に「スポーティ=黒×赤」という組み合わせにやや飽きてるところもあるので、このカラーコディネートはかなり好みです。
個人的にはロードスターでもこれに近いカラーコディネートの内装を見てみたい・・・。
あと、メーターフードをよく見ると白いパーツが装着されていますが、こちらは広島の特産品である牡蠣の殻を用いた素材。
マツダはすでにMX-30のコルクなどサスティナブル素材の採用し始めていますが、このような素材を使用した内装は今後さらに増える可能性が高いかもしれませんね。
ICONIC SPの展示スペースには瀬戸内海特有の長い日照時間と温暖な気候を活かして製造する事を目指した微細藻類燃料も含めた参考展示も行われています。
あと、今回はマツダブース全体を眺める事が可能な「VIEWING TERRACE」が設けられているので、こちらから撮影したICONIC SPの写真も・・・。
上方から見るICONIC SPもかなりカッコいいですが、ここからだと専用に塗装されたボディカラー「VIOLA RED(ヴィオラレッド)」の色味やボディに映りこむハイライトの美しさをさらに実感。
RX-7やロードスターにあったソリッド系のレッドに近い色味ですが、照明が暗くなるとソウルレッドのように深い色味も出てくるのが面白いです。
何よりここ最近マツダから登場するボディカラーはベージュやグレー系が大半だったので、コンセプトカーとはいえ華やかで明るめな色が出てきたのは嬉しいところ・・・。
デザイン本部長の中山さんへインタビューしている小沢コージさんの動画を見る限りだと、ヴィオラレッドを量産車へ採用する事も検討はしているようなので今後の動向に注目ですね。
ちなみに「VIEWING TERRACE」から降りるスロープには歴代ロードスターも描かれているのでこちらにも注目。
ICONIC SPを見てきた内容をまとめてみましたが、前半でも触れたようにコンセプトカーにありがちな非現実感が薄いので凄くリアリティを感じる車でした。
公表されているスペックや車体サイズからRX-7後継の匂いが強い車ですが、その一方でボンネットからヘッドライトへ下がるラインやテールランプ等はNDロードスターの匂いを感じるのも面白いところ。
これはNDロードスターのチーフデザイナーだった中山さんが現在デザイン本部長を務めている事に加えて、実際にICONIC SPのデザインを担当したのも中山さんと一緒にNDロードスターに携わった高橋耕介さんなのが関係してるかもしれません。
“D”で終わらせるわけにはいかない、デザイン本部長自らが哲学を語るマツダ アイコニックSP…ジャパンモビリティショー2023 | レスポンス(Response.jp)
さらに、マツダ執行役員の佐賀尚人さんによると技術的な車両パッケージはすでに確認しているとの事なので、ICONIC SPのデザインはすでに存在する車体(アーキテクチャー)に薄化粧を施した結果の可能性も考えられます。
もしそうならNDロードスターと同様に原理原則に則ったデザインという事になりますが・・・。
リアリティをすごく感じる車だったので様々な妄想が膨らみますが、RX-VISIONとVISION COUPEの血を受け継いだと言える量産車は現時点で登場していないので、今度こそ量産化が実現する事を願うのみ・・・。
会場で質問させていただいた社員さんからも同じ想いを強く感じたので今後の動向に注目ですね。
ICONIC SPの写真は他にもたくさんあるので順次Instagramに投稿していく予定です。
マツダブースでは他にもロードスターに関する各種展示が行われていましたが、こちらに関しては後編で紹介予定・・・・。
(2023.11.2追記:後編完成しました)