2002年に生産終了してからも変わらぬ人気を集めている「RX-7」ですが、2000年代後半に検討されていた次期型に関する話題が出てきています。
今回取り上げるのは海外大手メディア「Motor1.com」が昨日掲載した記事。
元NDロードスター開発主査で昨年マツダを退職された山本修弘さんへ取材した内容が掲載されていますが、山本さんはかつて存在した新型RX-7開発計画についても証言されていました。
“After the NC [Miata] was released in 2005, in 2007… I was put in charge of the new [front-engine, rear-drive] platform development,” Yamamoto says through an interpreter.
“At that time, we weren’t looking at developing one car, we were looking at developing two cars, the MX-5 and an RX-7.”
「2005年にNCロードスターが発売された後の2007年......私は新しいフロントエンジン・リアドライブのプラットフォーム開発を担当することになりました」と山本は通訳を介して語る。
The idea was for a fourth-generation Miata to arrive in 2012, but in the wake of the financial crisis, Mazda decided to delay the car to 2015 and cancel the fourth-gen RX-7 entirely.
当初4代目ロードスター(ND型)を2012年に発売する予定だったが、金融危機(リーマンショック)の影響でマツダは発売を2015年に延期、そして4代目RX-7の開発は中止することを決定した。
NDロードスターの開発が2007年に開始されたのは各方面で紹介されていますが、山本さんによると当時は新開発のFRプラットフォームで"4代目RX-7"も検討していたとの事。
2007年前後は次世代ロータリーエンジン「16X」も初披露された時期なので次世代ロータリースポーツ登場の可能性が高まった時期でしたが、プラットフォームに関する証言が出てきたのは今回が初めてのはず・・・。
リーマンショックが発生せずに計画通り4代目RX-7が誕生していた時代も見てみたかったですが、仮にプラットフォームが共用された場合NDロードスターは今のサイズ・重量では無かった可能性も考えられます。
リーマンショックによってNDロードスターの導入時期が遅れた事は有名ですが、山本さんは以前から「リーマンショックはロードスターの本質を見直すきっかけになった」とも証言されています。
おそらく4代目RX-7の開発が中止された代わりに新開発のFRプラットフォームをNDロードスター用に最適化する事が可能になって現在のサイズ・重量を実現できた気がしますね。
リーマンショックが発生せずに計画通り4代目RX-7も誕生していた世界を見てみたかった一方で、プラットフォームが共用された場合NDロードスターのサイズや重量にも影響した可能性が高いので悩ましいところ・・・。
ちなみに、2012年に発売されたNCロードスター2回目のフェイスリフト車(通称:NC3型)はNDロードスターの導入スケジュールが遅れる事を受けて登場したモデルになります。
MAZDA NEWSROOM「マツダ ロードスター」を一部商品改良|ニュースリリース
今回はRX-7に関する"たられば"な話題を取り上げましたが、マツダはリーマンショック後もロータリースポーツコンセプト「RX-VISION(2015年)」「ICONIC SP(2023年)」を発表しているのに加えて、先日スバル・トヨタと合同で開催したマルチパスウェイワークショップではスポーツカーも視野に入れた「ROTARY EV SYSTEM CONCEPT(縦置き2ローター)」も発表。
まだまだ研究開発段階だと思われますが、今年2月にはロータリーエンジン開発グループも再始動しているので今度こそ次世代ロータリースポーツの量産化が実現する事を祈るのみ・・・。
・石川県公式HP(令和6年1月4日から受付開始)
・富山県公式HP(令和6年1月5日から受付開始)
※:新潟県は現時点で義援金受け付けを行っていないので、日本赤十字を通じた義援金やふるさと納税で貢献するのがいいかもしれません。