今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は10件。
その中から気になった内容を取り上げます。
まず最初は「内燃機関」という題名の内容から。
https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-124166
〇資料に記載されている特許の目的
燃費性能の向上のために内部EGRを積極的に導入しつつ、走りを実現するために内部EGRと新気を共に導入できる内燃機関を提供する。
こちらは「自然吸気のガソリンエンジン」「直列6気筒」「SPCCI燃焼」というフレーズが出ているので、CX-60欧州仕様に導入予定の「直6 e-SKYACTIV X 」に関係する特許である可能性が有力。
MAZDA3・CX-30に搭載されている直4のe-SKYACTIV Xには高応答エア供給機(スーパーチャージャー)が採用されていますが、欧州マツダが発表した資料だと「直6は過給機を採用しない」と公表されています。
現時点で排気量(3.0L)以外のスペックは公表されていませんが、今回の特許では「圧縮比は14~20以下で、一例として"18"」と記載されているのも中々興味深いところ・・・。
MAZDA3・CX-30に搭載されている直4版の圧縮比は15.0ですが、直6版ではさらに高圧縮比になってる可能性も考えられますね。
続いては「車両用電子ミラー装置」という題名の内容。
(1件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-123301
(2件目)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2022-123302
〇資料に記載されている特許の目的
(1件目)
電子ミラー(ディスプレイ)に表示された間接視界と、ドライバが移動対象物を直接目視する直接視界とを併用して、自社側方の移動対象物(追い抜き車など)の認識負荷の低減を図ることができる車両用電子ミラー装置の提供を目的とする。
(2件目)
追い抜き車が、ミラー映像から消えて直接視できるまでの時間が、ドライバの想定と合致するように、画角を設定することで、ミラー映像内の車両と、直接視界に入ってきた車両とが同一であるというドライバの知覚を生起し、追い抜き車の挙動把握の負担軽減を図る車両用電子ミラー装置を提供する。
こちらは題名の通り「電子ミラー」に関する特許出願です。
電子ミラー(サイドミラー)は数年前からレーシングカーや一部の高級車で採用されてきていますが、今回の特許は従来のドアミラーはそのままでルーフにカメラを取り付けているのが特徴となっています。
ただ、映像を見るモニターがAピラーに装着されるのは、内装デザインや雰囲気を考えると止めてほしいのが正直なところ・・・。
ただ、昨年11月に公開されたマツダの新たな先進安全技術「Mazda Co-Pilot」のプロトタイプ車もルーフにカメラが取り付けられていたので、こちらと関係する特許の可能性も考えられますね。
今週気になった内容は以上となります。
来週以降も気になった内容があれば随時取り上げていきたいと思います。