ここ最近件数が少ない状況が続いていたマツダの特許出願ですが、今週は45件も公開。
その中から気になる内容を取り上げます。
〇特許情報プラットフォーム
今回は3月末に米国で公開された「EV専用アーキテクチャー」関連の特許出願。
こちらの特許出願が今週日本でも公開されたので改めてチェックしてみたいと思います。
特許の名称「車体構造 or 電動者の車体構造」
(公開番号)
・2023-51633~2023-51643
・2023-51645
・2023-51647
・2023-51649
・2023-51651~2023-51654
特許の名称「車体構造 or 車体前部構造」
(公開番号)
・2023-51644
・2023-51646
・2023-51648
・2023-51650
今回改めてチェックした限りだと米国で公開された内容ほぼそのままですが、内燃機関に関しては発電用だけでなく駆動用の搭載も視野に入れているようです。
ただし、前回も触れましたが内燃機関の搭載も視野に入れているにも関わらず、車体フロアは排気管やプロペラシャフトを通す事を考慮していないトンネルレス構造になっているのは矛盾するところ・・・。
今回のEV専用アーキテクチャーと思われる車体構造は、これまで多く取り上げた「スポーツカー用と思われるアルミ製スペースフレーム」にかなり似ていますが、マツダはアルミ製スペースフレーム関連で"車体右側へ迂回している排気経路"に関する特許も出願済み。
今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2021.9.16)「前編:アルミ製スペースフレームを採用したスポーツカーの排気系関連」 - つらつらとMAZDA
(赤:エンジン、緑:排気経路、青:マフラー)
さらに両方のエンジンルーム(モータールーム)を見てもスペースがかなり狭い事から、搭載可能な内燃機関はロータリーエンジンくらいしか無い可能性もあります。
MX-30 R-EVに搭載されたロータリーエンジンはほとんどが新規開発なので様々な活用方法が検討されてると思いますが、これらの特許出願を見ると次世代スポーツカーだけでなくEV専用アーキテクチャーにも搭載する事が検討されてる気がしますね。
例えば、EV専用アーキテクチャーに発電用ロータリーエンジンを搭載すれば、バッテリー容量を減らす事によって軽量化やアフォーダブルな車両価格も実現できる気がするので・・・。
次世代スポーツカーとEVが"一括企画"されてると嬉しいのですが(笑)
いつも通り"あくまで特許"ではありますが、掲載されている説明図が具体的なので水面下では開発もかなり進んでいるかもしれませんね・・・。
EV専用アーキテクチャーを採用した量産車は2025~2027年の間に登場予定ですが、今後も関連特許が続々と公開されるはずなので引き続き注目しておきたいと思います。