ここ最近になって試乗車・展示車の配備が始まった「ロードスター 2023年大幅商品改良モデル」ですが、開発担当者が改良ポイントについて解説しています。
ロードスター 2023年大幅商品改良モデルに関しては、昨年10月に正式発表されてから先行展示なども行われていましたが、ここ最近になって試乗車・展示車の配備もスタート。
これに合わせて各メディアから試乗レポートも公開されていますが、開発担当者が改良ポイントについて詳しく解説してる動画が出てきています。
まず取り上げるのはレーシングドライバーや自動車ジャーナリストでおなじみ大井貴之さんの公式YouTubeチャンネル。
前半部分ではアシンメトリックLSDやパワーステアリングについて昨年8月操安性能開発部首席エンジニアに就任された梅津大輔さんが解説。
今回の大幅商品改良の目玉の一つアシンメトリックLSDの構造なども詳しく説明されていますが、梅津さんによるとアシンメトリックLSD以上にパワーステアリングの改良が大きく効いてるとの事。
今回パワーステアリングはアシスト交点の位置変更等が実施されていますが、その中でもモーターアシスト制御を内製化したのが特に大きな効果だったようです。
これまででも十分気持ちいいステアリングフィールだったように思いますが、さらに進化してるなら期待値もかなり上がりますね・・・。
そして後半部分では開発主査の斎藤茂樹さんやカラー&トリムデザイン担当の松岡信宏さんが登場していますが、大井さんは以前から要望が多いスポーツカーらしい派手なボディカラーの可能性について質問。
これに対して斎藤さんは普段からCGで様々な色を試しているようでどのボディカラーも似合うようなのですが、これに続いて「黄色の前にいくつかポップな色を出して・・・(刻んでいく?)」ともコメント。
これはあくまで様々なボディカラーの可能性を検討しているだけかもしれませんが、現行型はまだまだ販売継続するはずなので、これからポップで派手目なボディカラーも登場するかもしれませんね。
一方で斎藤さんは今回の大幅商品改良で「NR-AにMRCCをオプション設定しなかった事」が失敗だったとコメント。
これはサーキット走行をするユーザーから帰りにMRCCが欲しくなるという声があったからのようですが、個人的にはMRCC用レーダーの位置や意匠があまり好印象では無いので、今後追加するとしてもメーカーオプション設定にして欲しい気持ちも・・・。
あと、今回の大幅改良はサイバーセキュリティー法規への対応が大きな理由の一つですが、斎藤主査によると今後エンジンはほぼイジれないとの事。
ただ、代わりにマツダがパワーアップなどのチューニングパーツを出す事も検討していて、斎藤主査は「やらなければいけないだろうな・・・」ともコメント。
ロードスターの場合は世界中のチューニングメーカー・ショップによって盛り上げられてきた歴史もあるので、対応の必要性は高いでしょうね。
続いて紹介するのは小沢コージさんのYouTubeチャンネル。
こちらの動画でも斎藤主査が改良ポイントについて解説されていますが、サイバーセキュリティー対応の部分で「電子プラットフォームはCX-60用をそのまま移植した」と回答。
斎藤主査によるとこのプラットフォーム刷新が車両重量増加に影響してるようですが、その一方でこの方法が最も簡単でコストも掛からないとの事。
電子プラットフォーム刷新で車両ハーネスはさほど影響を受けていない(変わっていない)一方で、制御系の部品はほぼ全て刷新した事で4~5世代分進化しているようです。
そして次期型のためにバッテリー性能の進化を見極めながら現行モデルをまだまだ販売する方針はこれまでにも度々明言されていますが、斎藤主査によると次の大きな規制は騒音規制のフェーズ3との事。
騒音規制フェーズ3に関しては2024年から段階的に導入する予定のようですが、今回の大幅商品改良に含まれているエアクリーナーボックスやインダクションサウンドエンハンサーの仕様変更もフェーズ3導入開始を見据えた内容のはず・・・。
フェーズ3に関しては一部で導入時期見直しという話も出ていますが、いずれ導入されるのはほぼ間違いないと思うので、次回以降の改良ではマフラーだけでなく純正装着タイヤも変わるかもしれませんね・・・。
今回紹介した動画を見ると様々な規制がどんどん厳しくなる中ロードスターを作り続けるだけでなくこれだけ大きな改良・進化まで実施されたのは本当にスゴイの一言ですね。
試乗車の配備も始まったのでタイミングがあるときに是非試乗もしてみたいと思いますが、今年はロードスター35周年でもあるので記念車や関連グッズ・イベントの動向にも注目です。
・石川県公式HP(令和6年1月4日から受付開始)
・富山県公式HP(令和6年1月5日から受付開始)
※:新潟県は現時点で義援金受け付けを行っていないようなので、日本赤十字を通じた義援金やふるさと納税で貢献するのがいいかもしれません。