2024年4月18日、マツダがラージ商品群SUV第4弾モデル「CX-80」を世界初披露しました!
まずは改めてここまでの流れをおさらい・・・。
マツダは2021年10月にクロスオーバーSUV商品群の拡充計画を発表しており、直6エンジンやFRアーキテクチャーを使用するラージ商品群では4車種の登場を予告。
これまで「CX-60(2022年3月)」「CX-90(2023年1月)」「CX-70(2024年1月)」が発売されており、今回ワールドプレミアされた「CX-80」はラージ商品群の中でも主に欧州や日本で販売される3列シートSUV。
先週10日から欧州とオーストラリアでティザー広告が解禁されていましたが、本日ワールドプレミアされたので現時点で明らかになってる情報を順番に紹介していきたいと思います。
(一例)
「エクステリア」
〇アーティザンレッドプレミアムメタリック(Modern系?)
〇Melting Copper Metallic(Sports系グレード?)
〇ジェットブラックマイカ(Modern系グレード?)
事前情報通りフロントから運転席部分まではCX-60と同じですが、3列SUVなのでホイールベースを延長。
すでに販売されているCX-90と比較するとウィンドウ全体にメッキモールが配されているのに加えて、Dピラー部分はより太くなっています。
リアバンパーもCX-90とはややデザインが異なっておりボディ下部のメッキ加飾も採用されていませんが、テールランプに関しては同じにも見えますね・・・。
続いてボディカラーはティザー画像でも公開されていた「アーティザンレッドプレミアムメタリック」に加えて、CX-70で初登場した新色「Melting Copper Metallic」も設定。
欧州マツダが公開したプレス資料には全てのボディカラーラインナップも公開されています。
CX-80欧州仕様に設定されるボディカラー(9色)
・アーティザンレッドプレミアムメタリック
・Melting Copper Metallic
・ジェットブラックマイカ
・ソウルレッドクリスタルメタリック
・ロジウムホワイトプレミアムメタリック
・マシーングレープレミアムメタリック
・プラチナクォーツメタリック
・ディープクリスタルブルーマイカ
・アークティックホワイト
今年1月に発表されたCX-70はアーティザンレッドプレミアムメタリックが設定されて無かったので、CX-80でもレッド系は1色に絞られる可能性も頭に浮かびましたがソウルレッドクリスタルメタリックも合わせて設定。
おそらく日本仕様も同じラインナップになると思われますが、アークティックホワイトに関しては他の車種と同様に欧州仕様のみ設定と思われます。
「車体サイズ」
正式発表前から気になってる人が多かった印象の車体サイズですが、こちらも欧州マツダから発表されているので近い位置づけの車種と比較。
※①:掲載してるのは空重量で、欧州マツダのプレス資料には総重量2,889㎏も掲載。
※②:掲載してるのは国内仕様で最も重い「PHEV Premium Modern/Sports」の数値。
※③:北米で採用されている最大定員が乗車して最大積載量の荷物を積んだ状態の自動車全体の"総質量"を表す「GVWR (Gross Vehicle Weight Rating)」の数値(日本は"総重量")
ティザー広告解禁時にも少し情報が出ていましたが、CX-60と比較するとホイールベースはCX-90と同じ3,120mmまで延長しつつ全長はギリギリ5m未満に抑えられています。
ルーフレールが装着されてる事もあって全高もCX-60より25㎜高くなっていますが、CX-8/CX-90より低いのはちょっと意外ですね。
CX-8より一回り大きくなっている事に違いはありませんが、FRベースの車両は最小回転半径が抑えられるメリットもあるので、実際に運転した時のサイズ感や取り回しが重要になってくると思います。
「タイヤ・ホイール」
公式画像の車両に装着されてるホイールはCX-60と同じデザインですが、アーティザンレッドプレミアムメタリックとジェットブラックマイカの車両に装着されてる20インチアルミホイールは「切削加工×グレー塗装」との事。
CX-60の切削加工ホイールは"ブラック塗装"だったので、同じデザインでも塗り分けが異なります。
タイヤに関してはCX-60と同じ「235/50 R20」が装着されていますが、欧州マツダが公開した資料を見る限りだとCX-80は全グレード20インチで18インチ仕様のモデルは現時点で用意されないようです。
日本等では18インチ装着のグレードも用意されるのでしょうか?
装着されてるタイヤ銘柄に関しては、現地メディアのレポートで確認するとアーティザンレッドの個体に「GOODYEAR EFFICIENTGRIP SUV」が装着されてました。
おそらく純正装着タイヤは複数の銘柄が用意されると思いますが、日本仕様ではまた別の銘柄になる可能性もあるので、ホイールサイズも合わせて続報を待ちたいところ・・・。
「インテリア」
〇ホワイトナッパレザー(Premium Modern?)
〇ブラックナッパレザー
☆インテリアのポイント
・2列目シートは「ベンチシート(3人掛け)」「左右2人乗りキャプテンシート(センターコンソール有り / 無し)」の3種類。
・2列目のショルダールームは「1,476㎜(CX-60比+35㎜)」、ヘッドルームは「996㎜(CX-60比で+12㎜)」
・3列目シートは身長170㎝までの人が使用できるように設計されており、低い着座位置と高いルーフ高によって900㎜の頭上空間を確保。
・ワンタッチエントリー機能(7人乗りベンチシート仕様)やウォークスルー構造に加えてリアドアの開口部形状にも配慮する事で3列目へのアクセスを容易に。
インテリアに関してもすでに販売されているCX-60・CX-90と同じデザインで、今回画像が公開された内装は「ホワイトナッパレザー(CX-60 Premium Modernと同じ)」「ブラックナッパレザー(CX-60 Exclusive Sportsと同じ)」の2種類。
どちらも内装も質感などが高い評価を得ていますが、2列目センターコンソールはCX-90と同様にカップホルダー周辺が未塗装樹脂。
CX-8はピアノブラック仕様だったので、ここはちょっと気になる人が出てくるかもしれませんね・・・。
プレス資料によると欧州仕様は上記2色のナッパレザー内装に加えて「ブラックのファブリック内装」も用意されるようです。
「ラゲッジルーム / ユーティリティ」
☆ラゲッジルーム / ユーティリティのポイント
・通常時の荷室容量は最大258L(フロア下収納含む?)で3列目シートを倒すと最大687L、2列目シートも倒すと最大1,971L(ルーフの高さまで載せた場合)
※:CX-8の通常時荷室容量は最大239Lで、3列目シートを倒すと最大572L。
・PHEVモデルのラゲッジルームにはAC電源を左右2個装備。
※:CX-60は1個、CX-90は1個と2個の仕様が混在。
・エアコン操作パネルの黄色矢印はリアシート用エアコンのON/OFFボタンで、緑矢印のボタンを押すとフロントシート用エアコン操作パネルでリアシート用エアコンの温度や送風を調整可能。
こちらも基本的な装備や構造はCX-60やCX-90と同じですが、車体全長をギリギリ5m未満に抑えつつも荷室容量はCX-8より増えています。
普段3列目シートは倒してる方も多い可能性があるので、広いラゲッジルームを持った2列SUVとして活用するのもアリかもしれませんね。
そしてエアコン操作パネルもCX-90に続いてリアシート用エアコンを操作できる2つのボタンが装備されていますが、例えばお子さんがリアシートに座った状態だとエアコン操作パネルに手が届きにくいはずなので、安全の意味も含めてフロントから操作できるのは便利だと思います。
「先進 / 安全 / 運転支援系装備」
・ロードスター・CX-70・CX-30欧州仕様に続いて「Amazon Alexa / オンラインナビ」採用。
・スマート・ブレーキ・サポート(SBS)に前面衝突保護機能を追加。
・緊急時車線維持支援(ELK)は後側方から接近する車両に加えて対向車との衝突回避にも対応へ。
・車から降りる時に荷物や乗員が後部座席に残ってる事をお知らせする機能を追加。
こちらも今年1月に発表されたCX-70とほぼ同じアップデートが実施されていますが、これに加えて衝突回避や後部座席の取り残し回避に関する新機能を追加。
今後発表される日本仕様でもこれらのアップデートが踏襲されると思いますが、すでに販売されているCX-60・CX-70・CX-90も今後の商品改良で追加されるでしょうか・・・。
「パワートレイン」
ティザー広告解禁時にも公表されていましたが、欧州仕様に設定されるパワートレインは直4 2.5Lガソリンプラグインハイブリッドの「e-SKYACTIV PHEV」と、直6ディーゼルエンジン(48VマイルドHV)の「e-SKYACTIV D 3.3(254ps仕様)」の2種類で、資料を見る限りだと最高出力やトルク等の数値はCX-60欧州仕様と全く同じです。
CX-60欧州仕様では一部モデルで2WDも設定されていますが、CX-80は全モデルAWDのみ。
欧州ではトレーラー牽引用途でマツダ車の人気が高い事を以前取り上げましたが、CX-80も最大2,500ポンドまで対応しています。
その一方で、欧州ではMAZDA3/CX-30に搭載されているe-SKYACTIV Xの直6版「e-SKYACTIV X 3.0」も搭載する話が出ていましたが、今回のニュースリリースでは特に触れられていません。
個人的にはかなり気になるエンジンだったのですが、遅れて追加やCX-60から搭載する可能性もあるのでしょうか・・・?
あと、オーストラリアでは上記2つに加えて直6ガソリンターボエンジン(48VマイルドHV)の「e-SKYACTIV G 3.3 T」も搭載予定と案内(スペックはまだ未公開)
気になる日本仕様に関してはe-SKYACTIV PHEVと直6ディーゼルエンジン(48VマイルドHV有り/無し)のみ設定する話も寄せられているので、正式発表を待ちたいところです。
「発売時期やグレード・価格に関する情報」
欧州では先日のティザー広告で今秋発売予定と案内されていましたが、今回のニュースリリースで「5月7日から先行販売(おそらく先行予約の意味)」と予告されました。
先日中国新聞が「今月中に防府工場でCX-80を生産開始予定」と報じていたので、今後の状況次第では初秋にも実車が届き始めるかもしれませんね。
欧州仕様のグレード構成はCX-60と同じ「Exclusive-Line(ファブリック内装)」「Homura(ブラックナッパレザー)」「Takumi(ホワイトナッパレザー)」が基本となっており、HomuraとTakumiには快適・安全装備をより充実させた派生グレード"Plus"も用意。
全グレードの車両価格はまだ発表されていませんが、ドイツマツダのニュースリリースではExclusive-Line PHEVモデルの開始価格が「55,350ユーロ」と予告されていました。
CX-60ドイツ仕様のExclusive-Line PHEVモデルが「50,850ユーロ」なので、そのまま比較すると差額は4,500ユーロ(日本円換算で約75万円)
もちろん細かな装備の違いや為替も関係してくるのであまり参考にならないとは思いますが、日本でもCX-60とCX-80の価格差はそこそこありそうですかね・・・。
現時点で欧州とオーストラリアから発表されたCX-80の主な情報をまとめましたが、Melting Copper Metallicが設定された事や安全・快適装備の更なるアップデートが実施された事は注目すべきポイントである一方で、エクステリアデザインや内装色で新たな提案が欲しかった気持ちもあるのが正直なところ・・・・。
CX-5・CX-8の関係性から考えると"CX-60の3列バージョン"になるのは予想出来ましたが、出来ればCX-70・CX-90の関係性と同様にフロントバンパーやホイールデザインで差別化するのが一番現実的な理想でしょうか。
CX-70が発表された時も"CX-90と変わらない"という声が多かった印象なので、気にしだすとキリが無いのかもしれませんが(苦笑)
欧州ではすでに各メディアやYouTubeチャンネルでCX-80の実車レポートが解禁されていますが、メディア向けに公開されてる実車はアーティザンレッドプレミアムメタリックのみで試乗もまだ実施されていません。
CX-60で賛否を呼んでいた走りがどのようにアップデートされてるのかはもちろんですが、Melting Copper Metallicを中心とする他のボディカラーの実車も早く見てみたいですね。
日本のマツダからも追ってニュースリリースや情報が公開されるはずですが、最終的には実車を見て判断するのが一番なので先行展示イベント等が早めに実施されるのを期待したいところ・・・。
今後国内外のメディアから新情報も出てくるはずなので引き続き注目しておきたいと思います。
マツダの関係者の皆様CX-80誕生おめでとうございます!
・石川県公式HP(令和6年1月4日から受付開始)
・富山県公式HP(令和6年1月5日から受付開始)
※:新潟県は現時点で義援金受け付けを行っていないようなので、日本赤十字を通じた義援金やふるさと納税で貢献するのがいいかもしれません。