つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2020.10.15)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は33件。

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(画像 ipforce.jp)

その中から気になった内容を取り上げます。

 

まずは2件の「車両の側部車体構造」という題名の内容。

特開2020-168962 | 知財ポータル「IP Force」

特開2020-168963 | 知財ポータル「IP Force」

 

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(画像 ipforce.jp)

SUV系と思われる車体構造の説明図が掲載されていますが、最後に取り上げてる説明文の赤線部分を見ると「縦置きエンジンのFR車」と記載されているのが注目点。

 

Cピラー部のガラス形状がCX-5に似てる気もするので参考までに現行車の画像と並べてみます・・・。

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(画像上:ipforce.jp、下:MAZDA)

Cピラーのガラス形状はかなり似ている印象です。

ただ、特許資料に掲載されている図は分かりやすく説明するために現行モデルの外観をそのまま流用している場合も多々あるのでこれのまま次期CX-5になるとはまだ断定できません。

それでも次世代ラージ群モデルの開発が着々と進んでいる事を実感出来るのでワクワクはしますね。

 

資料に書かれている特許の目的は・・・・

特開2020-168962 | 知財ポータル「IP Force」

従来は補強部材がリヤホイールハウスアウタとピラーアウタ部材とを連結して閉断面を形成することにより車体の振動を抑制しているが、専用のストライカ固定部材としてピラーアウタ部材とは別に補強部材を設けたため、部品点数が増加し車体重量が増加するおそれがある。

 

さらにリヤホイールハウスに入力される走行荷重に加えリヤドア用ストライカに入力されるリヤドアの開閉荷重がピラーアウタ部材に集中し、これらの荷重はロードパスを構成するルーフサイドアウタ部材のみに伝達されることから期待される振動抑制性能を確保することができないおそれもある

 

ピラーアウタ部材の板厚増加によって剛性を増し走行荷重や開閉荷重等の荷重集中に起因した車体振動を抑制することも考えられるが、板厚の増加は重量増加に繋がるおそれがある。

即ち、車体の重量増加を抑制しつつ、振動抑制性能を確保することは容易ではない。

 

本発明の目的は、車体重量の増加を抑制しつつ振動抑制性能を確保可能な車両の側部車体構造等を提供することである。

特開2020-168963 | 知財ポータル「IP Force」 

従来の車両側部構造は、補強部材が車体剛性に寄与する断面略矩形状の閉断面を形成しているもののリヤホイールハウスが捩れ変形するおそれがある。

 

即ち、リヤホイールハウスにはリヤサスペンションのダンパ支持部を介して上下方向の走行荷重が入力されることによる内倒れ方向の力が作用し、この内倒れ方向の力によって補強部材の断面が菱形状に変形(所謂マッチ箱変形)した場合にリヤホイールハウスが捩れ変形する。

 

また、設計要求からの車体仕様によっては補強部材の配置スペースを確保することができない場合がある。
例えば、車体前部のエンジンルームにエンジンを縦置き配置した場合前輪とヒンジピラーとの間隔を大きくする必要があり、ドア用開口部が全体的に後側に移行されるためにリヤドア用開口縁部とリヤホイールハウスアウタのアウタ張出部との隙間が狭くなる。
それ故、補強部材とリヤホイールハウスインナとによって形成される矩形閉断面を配置することが難しくなる。

 

本発明の目的は、車体仕様に拘らず、車体の制振性を確保可能な車両の側部車体構造等を提供することである。

 

続いては「ハイポイドギヤの製造方法」という題名の内容。

特開2020-168684 | 知財ポータル「IP Force」

 

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(画像 ipforce.jp)

ハイポイドギアはFR・AWD車で後輪を駆動させるために使われているギアです。

1枚目の説明図でエンジンが縦置きである事が分かりますが、資料には「4輪駆動車量(=AWD)」と書かれているので次世代ラージ群向けという可能性が高そうです。

トランスミッションケース(赤丸部分)を見ても外観がツルツルのNDロードスターとは異なるのも判別ポイントですね。

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(画像左:ipforce.jp、右NetCarShow.com)

資料に書かれている特許の目的は・・・・。

ラッピング加工による加工痕を除去するためにラッピング加工の後に粒径を段階的に小さくした多段階のショットピーニング工程を複数工程設定することも考えられるが、粒径が異なるショットピーニング工程を複数工程設定した場合、生産工程が増加して製造設備が大掛かりになると共に生産に係るサイクルタイムの長期化を招くことから量産設備としては現実的ではない。
即ち、生産性と動力伝達効率とを両立させるハイポイドギヤの製造方法は未だ確立されていない。

 

本発明の目的は、生産性と動力伝達効率とを両立可能なハイポイドギヤの製造方法等を提供することである。

マツダ公式ブログでもハイポイドギア加工を取り上げているので興味のある方は是非♪

 

最後はこのブログの特許情報ではすでに定番の縦置き用8速ATに関する内容。

特開2020-169682 | 知財ポータル「IP Force」

 

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(画像 ipforce.jp)

縦置き用8速ATに関する内容は相変わらず定期的に出てくるので開発も着々と進んでいると思われます。

資料に書かれている特許の目的は・・・・

本発明の目的は、自動変速機の軸方向に並設された第1クラッチ及び第2クラッチのハブ部材を共に動力伝達部材と連結するように構成する場合に、第1クラッチ及び第2クラッチ全体の上記軸方向の長さを出来る限り短くすることにある。

 

今週の内容は以上となります。

久しぶりに多くの件数が公開された事もあって次世代ラージ群モデルと関係が深そうな内容が複数出てきました。

来週以降も気になる内容があれば取り上げていきたいと思います。