本日1月27日、マツダが「MAZDA2 2023年商品改良モデル」を正式発表。
いつも通り改良・変更内容を詳しくチェックしていきます。
「MAZDA2」の現行モデルに関しては2014年に"デミオ"として発売開始されてから定期的に商品改良が行われていましたが、2019年夏には車名が海外仕様と同じ"MAZDA2"へ統一されるのに合わせてエクステリアデザインも変更。
その後も細かな改良を続けて熟成の域に達しつつありましたが、今回再び大きな改良が行われたので順番に紹介していきたいと思います。
〇マツダ公式HP・MAZDA2専用サイト
本日より予約受付を開始、発売は3月下旬予定と発表されています。
ポイント①:エクステリアデザインの変更
2014年にデビューした現行モデルでは2019年に続いて2回目となるエクステリアデザインの変更を実施。
改良前はバンパー下部の加飾で水平基調を強めた印象でしたが、今回は現行モデルの初期型に少し戻った感じでしょうか・・・。
そして何より賛否が出ているのがフロントグリル開口部の大半を塞いでいるパネル。
フロントグリル開口部は大きく分けて「パネル仕様」と「メッシュ仕様」の2種類が用意されていますが、事前にパネル仕様の画像がスクープされた事で大きな議論を呼んでいました。
ちなみにこれだけ開口部を塞ぐと冷却が心配になりますが、元々フロントグリルはメッシュ部分の半分程度が塞がっていた事に加えて、バンパー下部の開口部が大きくなっているので問題は無いとの事。
そしてシグネチャーウイングもここ最近のマツダ車と同様にヘッドライトへ食い込む意匠に変更。
一方でリアバンパーは水平基調の意匠が継承されていますが、未塗装樹脂仕様だったバンパー下部はボディ同色に変わっています。
エクステリアデザインに関してはグレードによってさらに差別化されているので後ほど紹介・・・・。
ポイント②:新しいボディカラー「エアストリームブルーメタリック」「エアログレーメタリック」が登場。
今回の大幅改良では新しいボディカラーが2色登場。
まず「エアストリームブルーメタリック」は弾むように楽しく軽やかなフットワークをコンセプトに青い空を勢いよく流れる風をイメージした色。
ここ最近のマツダは落ち着いた色が大半だったので明度の高い水色系の色は中々新鮮です。
これまでのマツダで似てそうな色を挙げるなら「クリアウォーターブルーメタリック(例:先代デミオ)」や「アイシーブルーメタリック(例:MX-5 NISEKO)」あたりでしょうか・・・?
もう一色の「エアログレーメタリック」は軽快でエモーショナルなスポーツマインド」をコンセプトにスムーズに勢いよく流れる空気の流れをイメージした色。
ここ最近のトレンドと言えるマットな質感のボディカラーという印象ですが、各メディアの実車画像を見るとポリメタルグレーメタリックよりさらにグレーへ寄った色味という感じでしょうか・・・?
マツダ、「MAZDA2」大幅改良のコンセプト“好きを探せる相棒”とは? 水口浩司主査が解説 - Car Watch
一方、今回の商品改良で「ディープクリムゾンマイカ」と「エターナルブルーマイカ」が廃止。
以前「ディープクリムゾンマイカ」を特集した記事を公開しましたが、この色は2016年に登場してから最後までMAZDA2(デミオ)専用カラーのままでしたね・・・。
MAZDA2でしか選べないボディカラー「ディープクリムゾンマイカ」が気になっているというお話。 - つらつらとMAZDA
ボディカラーは引き続き12色展開となりますが、今回の大幅改良からグレードによって選べるボディカラーが異なるので、そこも次の項目で紹介します。
ポイント③:新グレード「BD」「SPORT」が登場、グレード構成も大幅に整理。
新グレード追加に加えてグレード構成自体も大幅に変更。
まずは今回廃止されたグレード一覧から・・・。
・15S
・Proactive系グレード
・Smart Edition系
・Black Tone Edition
・L Package
・特別仕様車"White Comfort"
これまで売れ筋と見られていたSmart EditionやBlack Tone Editionも廃止されたのはちょっと意外ですね・・・。
一方で継続されたグレードも一部仕様変更が行われています。
「15C」「XD」
・フロントグリル開口部のパネルはブラックの材着仕様のみ。
・内装はファブリック(ブラック)、インパネは材着(ブラック)のみ。
・15Cは「マツダコネクト」「i-DM」「デジタルタコメーター」「6スピーカー」「マップランプ/ルームランプ」等がメーカーオプション(XDは標準装備)
・選べるボディカラーは7色。
「15 "Sunlit Citrus"」
※:Sunlit Citrus専用フロアマットとキーシェルは販売店オプション
・2021年6月に特別仕様車として発売されたモデルで、今回の大幅商品改良からMAZDA2の最上級グレードに。
・選べるパワートレインはガソリンエンジンの「SKYACTIV-G 1.5(6AT)」のみに。
・フロントグリル開口部のパネルは選ぶボディカラーによって「ボディ同色」or「ジェットブラックマイカ」
・ホワイトのルーフフィルムを新採用。
・改良前はボディ同色だったドアミラーを全色セラミックメタリックへ変更。
・スーパーUVカット(フロントドア)/IRカットガラス(フロントガラス/ドア)標準装備
・内装色やシート表皮等は変更無し、ただし改良前はメーカーオプションor 選択不可だった以下の装備を標準化。
ここまでは改良前から販売されていたグレードですが、新たに追加されたグレードがこちら・・・。
「15 SPORT」「XD SPORT+」
〇SPORT専用装備
・16インチアルミホイール(ブラックメタリック塗装/切削加工)
・メッシュグリル(グロスブラック)
・グリルのアクセントカラーは「クラシックレッド」
・ルーフフィルムは「ブラック」
・ドアミラーは「ブリリアントブラック」
・内装はブラックでレッドのアクセントライン入り
☆「XD SPORT+」のみ採用されている装備
・アダプティブLEDヘッドライト
・ヘッドランプユニット内シグネチャーLEDランプ
・運転席6WAYパワーシート+ドライビングポジションメモリー機能
・シートヒーター(運転席・助手席)
・レザー×ラックススェードのシート表皮(15 SPORTはファブリック)
・インナードアハンドルはサテンクロームメッキ(15 SPORTはシルバー)
・インパネはオフブラック(15 SPORTはグロスブラック)
・ドアトリムはグランリュクス(15 SPORTはファブリック)
2代目・3代目デミオに設定されていたスポーツグレード"SPORT(スポルト)"がついに復活!
現行モデルでも走り自体はかなり進化されていたものの、明確にスポーツグレードと謳われてるモデルは無かったので待ち望んでいた方も多いかもしれません。
基本的な内外装デザインは「15 SPORT」「XD SPORT+」共に共通ですが、「XD SPORT+」は安全・快適装備をさらに充実された仕様となっています。
個人的にはブラックのルーフフィルムが新たに採用されたのは嬉しいポイントですが、フロントグリルの開口部が一般的なメッシュ仕様になっているので、従来のマツダファンにとって最も馴染みやすいデザインと言えるかもしれません。
そしてもう一つがこちら・・・。
「BD(Blank Deck)」
・選べるボディカラーは全グレードで最も多い11色
・2トーンカラーのフルホイールキャップ(スチールホイール)標準装備で、ボディカラーに合わせて合計6色を用意(レスオプションがある理由は後述)
・フロントグリル開口部のパネルはボディカラーに合わせて合計7色設定、「エアストリームブルーメタリック」「プラチナクォーツメタリック」「ディープクリスタルブルーマイカ」のみメーカーオプションでホワイトも選択可能。
・メーカーオプションでルーフフィルム(ブラック・ホワイト)を選択可能。
・内装はファブリック(ブラック)で、インパネデコレーションパネルはボディカラーに合わせて合計3色設定。
・スーパーUVカット(フロントドア)/IRカットガラス(フロントガラス/ドア)標準装備
色んな意味で今回最も話題となっていると思われるのが「BD」
BDとは無地のスケートボードのデッキを意味する"Blank Deck"の略で、まっさらな状態から自分好みにアレンジして欲しいという願いが込められています。
ここ最近のマツダは特に上質感を推す印象が強かったので、ここまでポップな雰囲気のグレードが登場したのは驚き・・・。
ただ、コンパクトカーという性格を考えると2代目・3代目デミオあたりの雰囲気が戻ってきたという見方も出来るかもしれませんね。
そして「BD」でもう一つ注目なのは次の項目で紹介する販売店オプション・・・。
ポイント④:BD専用の用品パッケージ「ROOKIE DRIVE」と「CLAP POP」を新設定。
自分好みにアレンジして欲しいという願いが込められてる「BD」専用に販売店オプションのコンプリートパッケージを2つ用意。
「ROOKIE DRIVE」
「私の走りのデビューマシン」というコンセプトでスポーティなデカールなどを用意。
アクセントカラーにオレンジが採用されていますが、この色は2019年に発売された「ロードスター30周年記念車」と同じレーシングオレンジが採用されています。
個人的にはエアストリームブルーメタリックとの組み合わせは往年の"GULFカラー"を思い出しますね・・・
「CLAP POP」
「軽やかで心地の良い音楽のように楽しむコーディネーション」をコンセプトにセンターデカールとセラミックメタリックのホイールキャップを用意。
ディープクリスタルブルーマイカと組み合わせると都会的で爽やかな雰囲気になりますね。
BDにはホイールキャップのレスオプションが設定されている事を紹介しましたが、これらのパッケージオプションを希望する場合に選択するためでした。
BDは販売店オプションのホイールキャップも含めると198通りのカラーコーディネートが可能。
さらに他のグレードでも選択可能な用品も多いので、かなり自分好みにアレンジする事が出来ます。
種類がかなり多いので是非一度公式HPのシミュレーターで遊んでみてください(笑)
ちなみに、「ROOKIE DRIVE」「CLAP POP」という名称は昨年12月に商標出願されています。
ポイント⑤:モータースポーツベース「15MB」が販売再開。
これもグレード構成に関係する話ですが、昨年7月から注文受付が一旦休止していた「15MB」が今回の大幅商品改良に合わせて再びラインアップに復活しました。
内外装の多くは「15C」と同じですが、ホイールは大幅改良前の上位グレードに装着されていたメッシュデザインの16インチアルミホイールがブラック塗装仕様で新たに採用されています。
モータースポーツ向けなのでハイオク仕様でマツダコネクトも装備されていませんが、比較的アフォーダブルに走りを楽しめるグレードでもあるので日常用途で購入される方も意外と多いので今後も一定数の人気を集めそうです。
ポイント⑥:6速MTを選べるグレードが「SPORT系」「15MB」のみに・・・。
ここ最近MT車の設定が減少傾向にあるマツダですが、MAZDA2も今回の大幅商品改良で「SPORT系」「15MB」のみになりました。
今回はグレード自体が大幅に整理されている事もありますが、一時期の充実ぶりを知ってるだけに少し寂しいところですね・・・。
ポイント⑥:リモコンキーが全グレード新世代デザインに統一されて、セレクティブキーシェルにも新色が追加。
2019年に登場したMAZDA3で初採用されてから他のマツダ車へも順次展開されていた新世代リモコンキーですが、MAZDA2に関しては「100周年特別記念車」「Sunlit Citrus」に採用されたのみで、カタログモデルはこれまでも細長い旧型デザインでした。
しかし、今回の大幅商品改良で全グレード新世代へようやく刷新されたのに加えて、アクセサリーオプションのセレクティブキーシェルにも新色の「エアストリームブルーメタリック」「エアログレーメタリック」が追加されています。
最後にグレード構成と車両本体価格の変化をおさらい。
〇ガソリンエンジン(SKYACTIV-G 1.5)搭載モデル
〇ディーゼルエンジン(SKYACTIV-D 1.5)搭載モデル
一覧で見るとグレードがかなり整理された事を実感しますね・・・。
新グレード「BD」は改良前に設定されていたProactiveと同じ価格設定となっており、位置付け的にも後継グレード的扱いといえるかもしれません。
一方「SPORT」に関してはキャラクターが近かったBlack Tone Editionと比較して20万円程度値上げ。
特に「XD SPORT+」は電動シートになった事に加えてレザー表皮になった事も理由と思われます。
今回発表されたMAZDA2大幅商品改良の内容は以上となります。
正式発表前後からフロントデザインに関してかなり賛否が出ている印象ですが、個人的には「フロントグリル等の違和感は確かにあるが、まだ判断はできない」というのが現時点での印象。
ここ最近のマツダ車は特に自分の目で見た時に印象が大きく変わる事が多いので、実車を早く見たいところ・・・
ただ、いつもお世話になっているマツダブランドスペース大阪では早くも実車展示を開始する案内が出ています(しかも3台!)
色んな意味で気になるポイントがかなり多いので近日中に実車を見に言ってブログでも感想を書きたいと思います。