数年前からロータリーエンジンを搭載したスポーツカーに関係すると思われる特許を多く出願しているマツダですが、2022年に日本で出願公開されていた関連特許が一足先に米国で登録されました。
今回取り上げるのは2022年1月に日本で出願公開されていた「車両用駆動システム」という題名の特許。
☆出願番号:2020-106229
https://ipforce.jp/patent-jp-A-2022-2428
〇資料に記載されている特許の目的
走行用モータを利用する車両用駆動システムにおいて、車両重量やコストの増大を抑制しつつ、モータを高出力化し、モータへの長時間の電力供給を可能にし、かつ、当該車両用駆動システムが持つポテンシャルを十分に発揮させることを可能にすることを目的とする。
こちらは駆動用ロータリーエンジンを搭載したハイブリッド車に関する特許ですが、これまで取り上げた関連特許と同様にインホイールモーターとトランスアクスル構造を採用してるのがポイント。
さらにこの特許出願ではフロントシートと燃料タンクの間にバッテリーを搭載しているのが大きな特徴です。
・赤・・・駆動用ロータリーエンジン
・黄色・・・インホイールモーター
・オレンジ・・・バッテリー
・緑・・・燃料タンク
説明文に車両のボディタイプは明記されていませんが、1枚目の説明図から2ドアクーペ・スポーツカーなのがほぼ確実で、サイドビューはRX-VISIONとも似ています(笑)
昨年ブログで取り上げた時もかなり大きな反響があったこの特許出願ですが、今週一足先に(?)米国で登録されている事がわかりました。
〇米国特許商標庁(USPTO)
(登録番号:US 11643065 B2)
説明図に加えて日本の出願番号(資料一枚目の水色線)も一致するので、2023年5月9日に米国で登録された事になります。
駆動用ロータリーエンジンやアルミ製スペースフレーム etc・・・次世代スポーツカー関連と思われるマツダの特許は米国でもすでに複数出願・登録されていますが、バッテリーと燃料タンクの位置がここまで具体的に明記されているのはこの特許くらいだったはず・・・。
特許の中ではほぼ全ての要素技術や構造が揃ってきてるので、あとは"実物"の登場に期待したいですね・・・。
毎回この言葉で締めてる気もしますが・・・・(笑)