つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2020.12.4)

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許は16件。

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(画像 J-PlatPat)

昨日は商品改良や特別仕様車に関する情報が多かったので一日遅れになりますが気になる内容を取り上げます。

 

まずは「車両のパワートレイン支持方法および支持構造」という題名の内容。

(特開2020-192937)

 

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(画像 J-PlatPat)

こちらは「MX-30 EV仕様のパワートレイン支持方法」に関する内容です。

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(画像左:特許説明図、右:MX-30 EV仕様)

最下部の説明図では左の図で生産ライン上での組みつけの容易性、右の図で発電用ロータリーエンジン(図中No.50)を搭載した場合の構造(右)にも触れられています。

資料に記載されている特許の目的は・・・・。

収納ルームに収納されるパワートレインを左右一方側(車幅方向一方側)にオフセットして配設する場合、パワートレインと左右他方側に位置するフロントサイドフレームとは左右方向に大きく離間されることになる。

このため、左右一方側にオフセットされたパワートレインを左右他方側のフロントサイドフレームへ連結するに際して左右方向に延びるマウントブラケットを介在させることが考えられる。

 

パワートレインとマウントブラケットとの連結は連結用ボルト等の連結具を所定の複数の取付位置に装着することにより行う必要があるが、この取付位置がマウントブラケットの頂壁部の下方に設定される場合がある。

 

一方、マウントブラケットは重量物であるパワートレインを支持することから大型部品となり、その頂壁部の面積も相当に大きいものとなる。

このため、マウントブラケットの頂壁部の上方からその下方の状況を目視によって視認しずらいものとなるので頂壁部の下方に設定される複数の取付位置のうち、一部の取付位置についてはマウントブラケット(の頂壁部)の上方から目視によっては全く確認できない状況ともなり、前後方向からも視認しずらい場合もある。

特に、マウントブラケットが、頂壁部の下面から下方に延びる補強リブによって補強されて、一部の取付位置がマウントブラケットの上方からはもとより前後方向からも全く視認できない状況をも生じることがある。

 

以上のことから、パワートレインとマウントブラケットとの連結を行う作業員は上方や前後方向から視認できない取付位置を視認するために、その頭部(顔)をマウントブラケットの頂壁部よりも下方に位置させて斜め上方を仰ぎ見るような無理な姿勢を強いられることになっていた。

 

本発明の目的は、左右方向にオフセットして配設されたパワートレインを左右方向に延びるマウントブラケットを介して左右一対のフロントサイドフレームに支持させる場合に、パワートレインとマウントブラケットとの取付位置をマウントブラケットの上方から容易に視認できるようにした車両のパワートレイン支持方法および支持構造を提供することにある。

 

 

続いては「車両システム」という題名の内容。

(特開2020-192960)

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(画像 J-PlatPat)

資料に記載されている特許の目的は・・・・。

ステアリングホイール操作時に、車両に付与するトルクを変化させることでコーナリング時におけるドライバの操作が自然で安定したものとなるように車両姿勢を制御する技術が知られている(=Gベクタリングコントロール+)

特に、ステアリング操作に応じてトルクを変化させるようにエンジンの点火時期を制御して(トルクを低下させるように点火時期を遅角させる)車両姿勢を制御している。

 

一方で、空気とガソリン燃料との混合気を十分に圧縮された気筒内で自着火により燃焼させる予混合圧縮着火燃焼が開発されている。また、混合気の全てを自着火により燃焼させるのではなく、SI(Spark Ignition)燃焼とCI(Compression Ignition)燃焼とを組み合わせた部分圧縮着火燃焼も提案されている(=SKYACTIV-X)

 

しかしながら、SPCCI燃焼が行われている状態で車両姿勢制御のために点火時期を変化させるとSPCCI燃焼が不安定となり失火が発生する場合がある。

特に、混合気の空燃比をリーン側に設定してSPCCI燃焼を実行する燃焼モードを行うときに車両姿勢制御のために点火時期を変化させると、混合気がリーンであることから自着火(燃焼)が不安定になりやすい。

 

 本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、混合気の空燃比がリーン側に設定される圧縮着火燃焼の実行時において燃焼安定性を確保しつつ車両姿勢制御を適切に実行することができる車両システムを提供することを目的とする。

こちらは「4気筒SKYACTIV-Xを縦置き搭載したFR車のGベクタリングコントロール(GVC+)」に関する内容。

GVCはエンジンのトルクを制御してシャシー性能を高めるというマツダ独自の技術ですがかなり緻密な燃焼制御が行われてるSKYACTIV-Xでは従来と違うシステムが必要になります。

 

このブログではこれまでにもFR車用のGVCに関する特許情報を取り上げましたが、

資料の限りだとエンジントルク制御はこれまでと正反対になっています。

・FF車両のGVC+はトルク低減の制御

・FR車両のGVC+はトルク増加の制御

次世代ラージ群モデルに関する情報も少しづつ出てきているのでFRベースのGVC+が実際はどのように制御されるのか気になるところです。

 

今週気になった内容は以上となります。

来週以降も気になった内容があれば取り上げていきたいと思います。