つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

今週新たに公開されたマツダが出願中の特許(2024.11.30:マニュアルモード付シフトノブを備えたBEV)

(画像 IP Force.jp)

公開件数が少ない状況が続いているマツダの特許関連情報ですが、今週は気になる特許出願が公開されています。

 

 

知財ポータルサイト

https://ipforce.jp/

〇特許情報プラットフォーム

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/

 

 

今回取り上げるのは「車両用駆動システム」という特許出願3件。

2024-164733 | 知財ポータル「IP Force」

2024-164734 | 知財ポータル「IP Force」

2024-164735 | 知財ポータル「IP Force」

(画像 IP Force.jp)

◎資料に記載されている特許の目的

本発明の目的とするところは、モータを走行駆動源とする車両において、広い要求出力に応じて、モータの特性を変更することが可能な車両用駆動システムを提供することにある。

モータを駆動源とする電気自動車では、例えば、停車時にはモータは回転(振動)しておらず、また、走行時におけるモータの振動もエンジンに比べて小さいので、モータの振動が運転者に認知され難い。このため、エンジンを搭載した車両の運転に慣れた運転者が電気自動車の運転をすると、車室に伝達される振動から運転状態を認識することができないことに対して違和感を覚えるおそれがある。

本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、モータを走行駆動源とする車両において、運転者がモータの振動から運転状態を認識することが可能な車両用駆動システムを提供することにある。

エンジンは零から或る回転数までトルクがほとんど発生しないのに対し、モータは零回転からでも最大トルクを発揮することができることから、かかる電気自動車では、エンジン車両では必須とされる変速機(減速ギヤを除く。)が搭載されていないことが多い。このため、変速機が搭載されたエンジン車両に慣れたユーザが電気自動車を運転すると、違和感を覚える場合がある。

そこで、変速機が搭載されていない電気自動車でも、エンジン車両と同様に、変速機による変速が生じるような状況において、駆動源であるモータの特性を変更することが考えられる。

(中略)

変速機が搭載されていない電気自動車においても、運転者の趣向に応じた広い要求出力に対応するために、極数変換方式の他、電圧制御方式、電流制御方式などといったモータの特性を変更する手法を併用することが考えられるが、これらが同時に実行されると、状態急変により車両システムが不安定になるという問題がある。

本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両システムが不安定になるのを抑えつつ、モータの特性を変更することが可能な車両用駆動システムを提供することにある。

これら3件は電気自動車(BEV)の車両制御に関する特許出願ですが、エンジンを搭載している車と同じような加速・振動特性を持たせる事を目指していて、ステアリングのパドルシフトだけでなくシフトノブにもマニュアルモード(+/-)を備えようとしてるのが大きな特徴。

現在マツダが市販化しているBEVモデル「MX-30 EV」「EZ-6」は、どちらもシフトノブにマニュアルモードが備わっていないので、既存とは異なるシステム構成と言えます。

あと、資料をそのまま読む限りだとマニュアルシフトは「前方にシフト⇒+」「手前にシフト⇒-」となるようですが、これは既存のマツダ車と逆なのがやや気になるところ(個人的には従来のままの方が嬉しいです)

◎MX-30 EV

⇒ステアリングにパドルシフト装備

◎EZ-6

⇒シフトノブはコラムシフト式で、マニュアルモードは無し。

(画像 MAZDA UK、autohome.cn)

既存モデルとは異なるシステム構成なので、マツダが現在開発している「EV専用スケーラブルアーキテクチャー」を意識してるのが一番有力ですが、マニュアルシフトやエンジンと同じような加速・振動特性を目指しているのを見るとスポーティな走りの楽しさをかなり意識してそうですね・・・。

 

ちなみに、今回の説明図に描かれているBEVはモーターと減速機を横置き搭載する前提になっていますが、マツダは海外で「変速機と駆動用モーターを縦置き搭載するBEV」と思われる特許も出願済み。

おそらく様々なシステム・レイアウトを検討してると思われますが、実用的なBEVだけでなく「開発陣からBEV化も候補の一つと明言されている次期ロードスター」や「ICONIC SP」のような次世代スポーツカーも視野に入れてるかもしれません。

 

 

今週は国内外でBEVに関する面白い特許出願が公開されましたが、マツダが開発中の「EV専用スケーラブルアーキテクチャー」は2027年頃に市場投入予定なので、どのようなモデルが登場するのか気になるところ・・・。

これから特許情報の公開件数が増えてくる可能性もあるので引き続き注目しておきたいと思います。

 

令和6年能登半島地震災害・9月21日豪雨被害の義援金受付関連。

◎石川県公式HP

地震災害用リンク(令和6年12月27日まで受付)

令和6年(2024年)能登半島地震に係る災害義援金の受付について | 石川県

・豪雨被害用リンク(令和7年3月31日まで受付)

令和6年(2024年)能登豪雨に係る災害義援金の受付について | 石川県

富山県公式HP(令和6年12月27日まで受付予定)

富山県/「令和6年能登半島地震災害義援金(富山県被災者支援分)」の受付について

新潟県公式HP(令和6年12月27日まで受付予定)

令和6年能登半島地震で被災された方々(新潟県の被災者)への義援金の受付について - 新潟県ホームページ