つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダが「駆動用モーターと変速機を縦置き搭載した"BEV"」と思われる特許を海外で出願。

(画像 EPO)

出願公開件数が少ない状況が続いているマツダの特許関連情報ですが、今週は気になる特許出願が海外で出願されています。

 

 

今回取り上げるのは欧州と米国の特許関連省庁の公式データベースから。

◎米国特許商標庁(USPTO)

◎欧州特許庁EPO

https://www.epo.org/en

(画像 EPO)

両方の公式HPでは出願・登録されている特許を検索できますが、マツダの特許情報をチェックすると2024年11月27日付で興味深い特許出願が公開されていたので紹介したいと思います。

 

出願番号「EP4467946A1(欧州)」「US 20240393183 A1(米国)」

(画像 EPO / USPTO)

「説明文の翻訳」

Fig. 1 illustrates a preferred application example (a vehicle, particularly an electric vehicle 1) of the present invention.

On the electric vehicle 1, a motor, particularly a drive motor 2, is mounted as a drive source thereof.

The drive motor 2 may be a permanent magnet synchronous motor and is electrically connected to an inverter 10.

The inverter 10 is connected to a drive battery 4 via a high-voltage wire 5. The inverter 10 is also connected to a controller 7 e.g., via a low-voltage wire 6 for control.

図1は、本発明の好ましい適用例(車両1は電気自動車)を示す。

電気自動車1には、駆動源として駆動モータ2が搭載されている。駆動モータ2は永久磁石同期モータであり、インバータ10に電気的に接続されている。

インバータ10は、高電圧線5を介して駆動バッテリ4に接続されている。インバータ10は、制御のために、例えば低電圧線6を介してコントローラ7にも接続されている。

A transmission 8 may be coupled to a rear portion of the drive motor 2. A speed of rotary power that is output from the drive motor 2 may be changed by the transmission 8, and thereafter the changed rotary power or speed is transmitted to drive wheels 9 via a propeller shaft, a differential gear, and a pair of drive shafts. In this way, the electric vehicle 1 travels.

駆動モータ2の後部には変速機8が連結されており、駆動モータ2から出力される回転動力は変速機8によって変速され、その後、プロペラシャフト、デファレンシャルギア、一対の駆動軸を介して駆動輪9に伝達され、電動車両1は走行する。

こちらは電動化によって出力が増加傾向にあるモーター用インバーターの温度管理に関する特許出願ですが、注目は「BEV(電気自動車)前提にもかかわらず変速機が備わっている事」に加えて「変速機と駆動用モーターが縦置きで搭載されている事」

この説明図を最初に見た時はPHEVにように見えたのですが、資料に内燃機関の記述は見当たらずモーターも永久磁石同期モーターと書かれているのでBEVで間違いないはず・・・。

(画像 EPO)

 

モーターは低速から最大トルクを発生する特性なのでBEVに変速機を搭載している例はほぼありませんでしたが、数年前から「航続距離の延長」「加速性能の改善」「最高速度の向上」などを目的に複数のサプライヤーがBEV用変速機の開発を発表。

現在市販されているBEVでは「ポルシェ・タイカン」「アウディ e-tron GT」に2段変速機が採用されています。

マツダも数年前に変速機を備えたBEVの特許を出願していましたが、この時は横置き搭載前提だったので縦置き搭載を想定した特許出願が公開されたのは初めてのはず・・・。

わざわざ縦置きにするという事は走行性能をかなり重視していると思われますが、現時点で候補に挙がるのは「ラージ群アーキテクチャーでBEVも検討?」や「開発陣からBEV化も候補の一つと明言されている次期ロードスター?」あたりですかね?

あと、駆動用モーター前方にロータリーエンジンを搭載すれば「ICONIC SP量産化」も実現出来そうな予感がしましたが、さすがに妄想を膨らませすぎでしょうか・・・(笑)

スバル・トヨタ・マツダが電動化に適合する新エンジン開発を宣言、マツダは「ROTARY-EV SYSTEM CONCEPT(1ローター/2ローター)」を公開。 - つらつらとMAZDA

右は今年5月に公開された2ローター縦置きの”Rotary-EV Concept" (画像 EPO / MAZDA)

 

 

いつも通り現時点では"あくまで特許"の段階ですが、久しぶりに興味深い内容が公開されたので関連性のある他の特許がさらに出てくるのか気になるところ・・・。

今後日本でも出願情報が公開される可能性あるので、引き続き情報に注目しておきたいと思います。

 

令和6年能登半島地震災害・9月21日豪雨被害の義援金受付関連。

◎石川県公式HP

地震災害用リンク(令和6年12月27日まで受付)

令和6年(2024年)能登半島地震に係る災害義援金の受付について | 石川県

・豪雨被害用リンク(令和7年3月31日まで受付)

令和6年(2024年)能登豪雨に係る災害義援金の受付について | 石川県

富山県公式HP(令和6年12月27日まで受付予定)

富山県/「令和6年能登半島地震災害義援金(富山県被災者支援分)」の受付について

新潟県公式HP(令和6年12月27日まで受付予定)

令和6年能登半島地震で被災された方々(新潟県の被災者)への義援金の受付について - 新潟県ホームページ