今週公開されたマツダの特許出願は8件。
その中から気になった内容を取り上げます。
まずは「車両駆動装置」という内容。
特開2020-59379 | 知財ポータル「IP Force」
これまで数回出てきている「インホイールモーター・トランスアクスル」等を採用したハイブリッドのFR車両に関する内容。
最後の説明図ではトランスアクスルでは無い通常のFRレイアウトの場合も考慮されています。
特許の目的は・・・
本発明は、有段変速機を使用した車両において、変速時に乗員に与える「失速感」や「空走感」を抑制し、乗り心地を改善することができる車両駆動装置を提供することを目的としている。
具体的な方法としては・・・
変速時に発生する”駆動力の途切れ”をインホイールモーターのアシストによってカバーして「失速・空走感」を抑制する 。
通常のマツダ車がトルコン式なのに対して、”ギヤ式の手動変速機をベースとした自動変速機”という記載で「DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)」の使用が前提とされてる点も面白いところです。
次は2件の「車両用変速機およびパワートレイン」という内容。
特開2020-60224 | 知財ポータル「IP Force」
特開2020-60225 | 知財ポータル「IP Force」
こちらは「ハイブリッド車用の6速MT」に関する内容です。
説明図右上にあるNo.3がエンジン、No.4がモーター。
”エンジンの出力軸とモーターの出力軸は、車体幅方向に延びる同一軸線上に配置されており、互いに直結されている”と記載。
特許の目的は・・・
・手動変速機において、構造の簡素化を維持しながら、より一層のコンパクト化を図ることを課題とする。
・各ギヤ列の構成要素の配置を新たに構築することで、軸方向における車両用変速機のコンパクト化を図ることを課題とする。
今週の内容は以上になります。
インホイールモーターに関する特許出願はこれまでも複数出てきましたが、DCTを採用という記載は初めてです。
ただ、現状のマツダ車はロックアップ率を高めたトルコンを採用していますし、国産車ではDCTの採用例がかなり少ないのであくまで一例という事も考えられます。
どこまで量産車に反映されるのか気になるところ・・・。
来週はどのような内容が出てくるのか楽しみにしたいと思います。