9月に北米と欧州で正式発表されていたCX-5 2021年商品改良モデル(2022年モデル)ですが、ようやく日本でも正式発表されました。
北米と欧州ですでに多くの情報が公開されていますが、改めて日本で発表された内容をチェックしていきます。
CX-5 2021年商品改良モデル(2022年モデル)は9月14日~15日にかけて北米・欧州・オーストラリアで正式発表。
一方、日本でも9月頃から商品改良の予告が開始されたものの、情報公開は10月1日にスタートした「CLUB MAZDA」登録会員を対象にした専用コンテンツや内覧会が中心だったので待ちに待った発表という感じです。
今回の改良内容に関する情報や噂はこれまでにも随時取り上げてきましたが、改めて日本仕様の内容をチェックしていきたいと思います。
これまでこのブログでは2021年商品改良モデルと表記していましたが、マツダ公式ニュースリリースでは"大幅改良"と明記されているので、最近商品改良が発表されたMAZDA3・CX-30・CX-3より改良レベルは大規模という事になります。
改良ポイント①:エクステリアデザインの変更。




すでに北米と欧州で画像が公開されているのでチェック済みの方が多いと思いますが、前後のライトやバンパーを中心のエクステリアデザインが刷新されています。
改良前と改良後を改めて比較。








ライト類とシグネチャーウイングの形状変更が大きなポイントですが、改めてチェックするとフロント・リアのバンパー下部もボリュームが少しUPしています。
ヘッドライト・テールランプのLEDは丸形から"L字型"をモチーフにした形状に変更されていますが、マツダ公式YouTubeチャンネルでは各種ランプ類の光り方を紹介しているので参考になると思います。
各種ライトの配置は改良前と同じですが、前後ウインカーとリアフォグに関して取扱説明書を見ると電子版ではLEDと表記されてるのに対して、PDF版ではバルブ球のままとなっているので情報が混在しています・・・。
こちらは正確な情報が明らかになったら追記します。


純正ホイールのデザインも変更されてましたが、こちらは中国専用モデル「CX-4」と同じデザインになっています。




あと、今回の商品改良モデルからカタログ上の車幅が「5mm」、全長が「30mm」広がっています。
フェンダーアーチやバンパー下部の形状が僅かに変わった等の可能性が考えられますが、カタログ上の数値は「5mm刻み」だったはずなので実際の変更幅は少なめかもしれませんね。
改良ポイント②:新しいボディカラー「ジルコンサンドメタリック」追加。
ここ最近のマツダ車はプラチナクォーツメタリックを追加する流れでしたが、CX-5商品改良モデルでは新色「ジルコンサンドメタリック」が登場。
後ほど紹介する特別仕様車「Field journey」のイメージに合わせて開発された色だと思いますが、全グレードで選択可能です。
実は公開済みの画像を見た限りだと「プラチナクォーツメタリックとの違いが思ったより少ないのでは?」という不安もあったのですが、改めて画像を比較してみると違いが明確でした(笑)
CX-5の新しいボディカラー「ジルコンサンドメタリック」とここ最近設定車種を増やしている「プラチナクォーツメタリック」を比較。
— taku2 (@taku2_4885) 2021年11月8日
改めて比較するとやはり色味や濃さが違いますね・・・。 pic.twitter.com/dYv5Yoi4FS
改良ポイント③:スポーツモードスイッチが「MAZDA INTELLIGENT DRIVE SELECT(Mi-DRIVE)」に進化。


これまでスポーツモードスイッチは「ドライブセレクション」という名称でしたが、今回の改良で「MAZDA INTELLIGENT DRIVE SELECT(Mi-DRIVE)」という名称に刷新。
これは後ほど紹介する新しい特別仕様車"Field Journey"専用に「オフロード・モード」が追加された事も理由として考えられます。
改良前から導入されている「GVC+」「オフロード・トラクション・アシスト」に加えてアイドリング回転数やATも合わせて制御するようなので未舗装路や砂利道では特に頼りになりそうですね。
マツダ公式YouTubeではMi-DRIVEの操作方法やメーター表示画面の紹介があります。
改良ポイント④:第7世代モデルに導入されてる新技術を採用してボディ・サスペンション・シートを進化。
今回は"大幅改良"と位置付けられてる通り、マツダの第7世代モデル(現行MAZDA3・CX-30・MX-30)から本格的に採用されているSKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTUREの考え方を使ってボディ・サスペンション・シートが改良されています。
〇ボディ
(画像 MAZDA) ・車体フレームに減衰構造を採用
・車体とシートフレームの取り付け剛性を向上
〇サスペンション
(画像 MAZDA) ・スプリング・ダンパー特性の見直し
・「Field Journey」はオフロードでの走破性も向上。
〇シート
・シートのバネ特性を変更。
・着座時の骨盤角度を最適化することで自然にバランスを取れるS字着座姿勢を実現。
・操縦安定性・乗り心地・NVH性能を一緒につくり込むことで、新たな人馬一体感を実現し、粗粒路でのロードノイズを大きく低減。
改良ポイント⑤:各種安全・快適装備がより充実。
CX-8や第7世代モデルで採用されている各種装備がCX-5でも今回追加されています。
〇ラゲッジルーム関連
(画像 MAZDA) ・フロアボードは上段、下段、前後2分割が可能に。
・荷室フロアはテールゲートの開口部との段差をなくしたことにより使い勝手が向上。
・フロア下のサブトランク容量を拡大。
〇ハンズフリーテールゲート
・「Exclusive Mode」「Sports Appearance」「L PACKAGE」は標準装備。
・「PROACTIVE」「Black Tone Edition」「Field journey」はメーカーオプション。
・「Smart Edition」は設定無し。
〇ワイヤレス充電(Qi)
(画像 MAZDA) ・「Exclusive Mode」「Sports Appearance」は標準装備。
・「L PACKAGE」「PROACTIVE」「Black Tone Edition」「Field journey」はメーカーオプション。
・「Smart Edition」は設定無し。
〇アダプティブLEDヘッドライト(ALH)の進化。
(画像 MAZDA) ・グレアフリー(防眩)ハイビームLEDを12分割→20分割とし、夜間の視認性を高め、ドライバーの危険認知をサポート。
・「Exclusive Mode」「Sports Appearance」は標準装備。
・「L PACKAGE」「PROACTIVE」「Black Tone Edition」「Field journey」はメーカーオプション。
・「Smart Edition」は設定無し。
改良ポイント⑥:特別仕様車「Exclusive Mode(エクスクルーシブモード)」はボディ各部のパーツがボディ同色仕様に、ホイールデザインも変更。




CX-5の最上位グレードに位置する「Exclusive Mode」は今回の商品改良からボディ下部やフェンダーアーチがボディ同色仕様にする事でより上質な雰囲気を増しています。
加えて、アルミホイールはCX-8の「Exclusive Mode」と同じデザインに変更されています。


改良ポイント⑦:2つの新しい特別仕様車「Sports Appearance(スポーツアピアランス)」と「Field journey(フィールドジャーニー)」が登場。


今回の商品改良で大きなポイントが「よりスポーティな雰囲気を強めた"Sports Appearance"」と「アウトドアのイメージや使い勝手を強めた"Field journey"」という2つの特別仕様車が追加された事。
それぞれの特徴を紹介。
〇「Sports Appearance」




(専用装備)
・ボディ下部やフェンダーアーチ・ドアミラーはグロスブラック仕様。
・19インチアルミホイールはブラックメタリック塗装(デザインは「Exclusive Mode」と同じ)
・フロントグリルに「レッド」のアクセントカラー。
・内装は「本革(ブラック)×赤色ステッチ」でインパネは「ハニカムブラック」
・選べるエンジンは「SKYACTIV-G 2.5(AT)」「SKYACTIV-D 2.2(AT)」で両方FF/AWD選択可能。
ちなみに、フロントグリルのアクセントカラーは事前情報通り「NAロードスターのクラシックレッド」が採用されています。
CX-5 2021年商品改良モデルの"Sport Appearance"に装備されるフロントグリルアクセントの色は「NAロードスターのクラシックレッド」との情報。 - つらつらとMAZDA
〇「Field journey」








(専用装備)
・シルバーカラーのアンダーガーニッシュ(フロント・リア・サイド)
・グロスブラック仕様のドアミラー。
・フロントグリルに「ライムグリーン」のアクセントカラー。
・グレーメタリック塗装17インチアルミホイール×オールシーズンタイヤ。
・内装は「グランリュクス×合成皮革」でエアコンルーバーやシートにライムグリーンの挿し色を採用。
・リバーシブルラゲッジボード(片面は防水仕様)
・防水仕様のサブトランクボックス。
・Mi-DRIVEに「オフロード・モード」を追加。
・選べるパワートレインは「SKYACTIV-G 2.0(AT)」「SKYACTIV-D 2.2(AT)」で両方AWDのみ。
CX-5は2019年の商品改良で悪路からスムーズな脱出を可能にする「オフロード・トラクション・アシスト」やパッケージオプション「TOUGH-SPORT STYLE」を導入してアウトドアにおける使い勝手も重視するようになりましたが、「Field journey」はこれらの方向性をより明確にした感じですね。
CX-5 商品改良車が正式発表されました♪ - つらつらとMAZDA


「Field journey」ではアウトドアにおける使い勝手を重要視する方が多いと思いますが、マツダ公式YouTubeチャンネルでは専用仕様になっている荷室を紹介している動画が公開されているので是非参考にしてみてください。
改良ポイント⑧:2つの新しいエクステリアオプションパッケージ「SIGNATURE STYLE(シグネチャースタイル)」と「PRO-XROSS STYLE(プロ・クロススタイル)」が登場。


エクステリア変更や新しい特別仕様車が登場した事に合わせて純正アクセサリーオプションもさらに充実しました。
特に注目を集めそうな2つのパッケージオプションを紹介。
〇「SIGNATURE STYLE」
(画像 MAZDA) ・アンダーガーニッシュ(フロント・リア)
・カラーは「ブリリアントブラック」
・シルバーカラーのパーツの名称は「スキッドプレート」
※画像の車両には「LEDアクセサリーランプ」も装着されていますが、こちらは「SIGNATURE STYLE」に含まれていないので別売りです。
(画像 MAZDA)
MAZDA3・CX-30で設定されているパッケージオプションがCX-5にも採用されました。
シルバーのスキッドプレートがアクセントになっていますが、このパーツの黒い部分は万が一傷ついた場合でも単体で交換可能。
〇「PRO-XROSS STYLE」
(画像 MAZDA) ・アンダーガーニッシュ(フロント・リア)
・「スキッドプレート」装備。
・カラーは「高輝度シルバー」と「ポリウレア塗装(LINE-X)」の組合せ。
※画像の車両には「LEDアクセサリーランプ」「マットブラック塗装ホイール」「キャリアバスケット」なども装着されていますが、こちらは「PRO-XROSS STYLE」に含まれていないので別売りです。
(画像 MAZDA)
基本的なセット内容はSIGNATURE STYLEと同じですが、追加アイテムも合わせてかなり力が入ってそうなのが「PRO-XROSS STYLE」
この名称は今年8月に「FIELD JOURNEY」や「SPORTS APPEARANCE」と合わせて商標出願されていたのでようやく答え合わせになった感じです。
「ポリウレア塗装(LINE-X)」は高純度ポリウレアコーティングと呼ばれる特殊なコーティング剤で傷などに強い塗装との事。
塗装面を見るといわゆるザラザラした「梨地塗装」のような雰囲気なのでマツダのアピール通り"Field journey"にはピッタリでしょうね。


個人的には「マットブラック塗装ホイール」や「キャリアバスケット」なども装着された画像の仕様がかなり好きですね・・・。
また、マツダ公式YouTubeでは「PRO-XROSS STYLE」にフォーカスした動画も公開されているので気になる方は是非チェックを。
これに加えて、欧州で一足先に公開された「アンダースポイラー(フロント・リア)」もラインナップに入っています。
ただ、CX-5 商品改良モデルでやや気になるのは「デイライトキット」が今回もアクセサリーオプションのままである事。
車格的に考えてもさすがに全グレード標準装備でいいと思うのですが何か事情があるのでしょうか・・・?
あと、マツダのアクセサリーで定番化している「セレクティブキーシェル」にはCX-5 2021年商品改良モデルに合わせてジルコンサンドメタリックが追加されています。
改良ポイント⑨:既存の特別仕様車「Black Tone Edition」「Smart Edition」の装備が一部変更。


改良前のCX-5で高い人気を集めていた「Black Tone Edition」と「Smart Edition」の装備も一部変更されています。
〇「Black Tone Edition」
・シグネチャーウイングがSports Appearanceと同じブラッククローム仕様に(改良前は通常グレードと同じメッキ仕様)
・SKYACTIV-G 2.5搭載モデルが廃止され、「SKYACTIV-G 2.0」「SKYACTIV-D 2.2」の2種類に。
「左:改良前、右:改良後 (画像 MAZDA)」
〇「Smart Edition」
・「アダプティブLEDヘッドライト(ALH)」「レーンキープアシスト(LAS)」が標準装備に(改良前はメーカーオプション設定)
・「運転席10WAY電動パワーシート+ドライビングポジションメモリー」が選択不可に(改良前はメーカーオプション設定)
・運転席・助手席シートヒーターが選択不可に(改良前はメーカーオプション設定)
・改良前は標準装備だった「アドバンストキーレスエントリーシステム」がメーカーオプションに変更、通常の電波式キーレスエントリーシステムが標準に。
・SKYACTIV-G 2.5搭載モデルが廃止され、「SKYACTIV-G 2.0」「SKYACTIV-D 2.2」の2種類に。
改良ポイント⑩:グレード体系やパワートレイン設定が一部変更。
これまで取り上げた以外の変更点もここでまとめておきます。


〇パワートレイン関連
・SKYACTIV-G 2.5ターボ搭載モデル廃止。
・SKYACTIV-G 2.5(NA)搭載モデルのAWD仕様廃止。
・SKYACTIV-G 2.0搭載モデルにAWD追加。
〇グレード設定関連
・特別仕様車「Silk Beige Selection」廃止。
・「25S PROACTIVE」廃止。
・ベースグレード「20S、25S、XD」が廃止、特別仕様車「Smart Edition」がベースグレード扱いに。
個人的に「SKYACTIV-G 2.5ターボ」が無くなるのは寂しいですね・・・・。
新たに設定された「Sports Appearance」にピッタリだと思っていたので。
このあたりは今後出てくるラージ商品群SUVとの兼ね合いもあるかもしれません。
CX-5 2021年商品改良モデルの主な変更点は以上となります。
マツダの最量販車種という事や来年以降にラージ商品群も導入開始される事を見越してかなり広範囲で改良が行われていますが、マツダ公式HPでも宣伝PRにかなり力を入れてる印象ですね。
さらに凄いのがこれだけ広範囲で改良を実施したにも関わらず"基本的に車両価格は据え置き(新設定グレードは除く)"というのもスゴイ・・・・。
CX-5 商品改良モデルの発売は「12月上旬」を予定しているようですが、早速「11月13・14日」と「11月20・21日」の2部構成でスペシャル中継イベントも開催する予定との事。
僕は大阪の内覧会に惜しくも落選してしまったので実車を見れるのはまだしばらく先になりそうですが早めにチェックしたところですね・・・。