つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

MX-30 R-EVの発電用ロータリーエンジンはドライバーのアクセル操作に応じてエンジン回転数が一定範囲内で変化する?

(画像 ドイツマツダ)

欧州に続いて日本も導入する事が公表された「MX-30 R-EV」ですが、このモデルに搭載される発電用ロータリーエンジンについて興味深い記事が出てきています。

 

 

今回取り上げるのは英国の自動車用パワートレイン専門メディア「Automotive Powertrain Technology International」が掲載したこちらの記事。

発電用ロータリーエンジン"8C型"についてMX-30 R-EVの開発メンバーへ取材している記事ですが、その中でパワートレイン開発部門アシスタントマネージャーの野口さんがエンジン回転数について説明・・・。

Because the rotary engine acts as a generator rather than a direct drive to the wheels, the Mazda engineers originally tried running it at a constant speed.

“But once we started driving prototype versions, we changed this,” revealed Noguchi, adding. “It didn’t give a ‘Mazda’ feeling. We decided to vary the engine speed, according to driver behavior.”

(MX-30 R-EVの)ロータリーエンジンは、車輪を直接駆動するのではなく発電機として機能するため、マツダのエンジニアは当初一定の回転数で動作させようとしていました。

「しかし、プロトタイプを走らせるようになってから、これを変更しました」と野口は明かし、こう付け加えた。「"マツダらしさ"が出なかったんです。ドライバーの操作に合わせて、エンジン回転数を変化させることにしたのです」。

Engine speed is therefore constantly changing, although as it’s working as a generator, there’s no need to do this aggressively to deliver fast acceleration.

“It varies as smoothly as possible, and the curve is more gentle, which also helps with reliability.”

In contrast to the ‘howling’ rotary engines of old, maximum engine speed is 4,500rpm, with the lower end around 2,000rpm (“we don’t need to have a low engine idle speed”).

そのため、エンジン回転数は常に変化するが、発電機として働いているため、高速な加速を実現するために積極的に変化させる必要はないのです。

「回転数をできるだけ滑らかに変化させ、カーブを緩やかにすることで、信頼性にもつながっているのです(野口さん)」

昔の"吠える"ロータリーエンジンとは対照的に、エンジンの最高回転数は4,500rpmで、下限は2,000rpm程度です(「エンジンのアイドル回転数を低くする必要はない」のです)。

MX-30 R-EVのロータリーエンジンは発電用という事から回転数がほぼ一定になるのが有力視されていましたが、実際はドライバーの操作に合わせて2,000~4,500rpmの間で回転数が変化するようになっているとの事。

野口さんによるとこのように変更した理由として"マツダらしさが出ない"事を挙げられたようですが、これは発電量に比例した加速感やエンジンサウンドが関係してるのでしょうか・・・?

ちなみに、2,000~4,500rpmは野口さんが別の媒体で「発電用として最適な回転数」と明言されているので、効率のいい範囲内でマツダらしい走りを演出する意図があると思われます。

マツダロータリーエンジンを発電用として採用する理由の一つとして静粛性を挙げていましたが、意外とエンジンサウンドを楽しめる可能性もありそうですね(笑)

 

 

MX-30 R-EVに関しては先日の決算発表で欧州に続いて日本にも導入する事が正式発表されましたが、まだ試乗レポート等は解禁されていないのでまだまだ謎が多い状況・・・。

今回取り上げたエンジン回転数も含めてどのような走りなのか早くチェックしたいところです。