つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

丸本社長がマツダの現在と将来について詳しく語る。

丸本社長が海外メディアの取材でマツダの現在と将来についてかなり詳しく語っています。

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(画像 NetCarShow.com)

詳しく掘り下げていきたいと思います♪

 

 

情報源はアメリカ系メディア「Automotive News」

アメリカ市場の状況を中心に取材を受けています。

(かなり長い内容なので特に気になった部分を赤字で表示しました)

 

Q1:今年および来年のアメリカ市場全体の動向をマツダはどう見通していますか?

今年は業界全体で約1700万台になり来年はわずかに減少するという話が出ていますが、実際は様々な意見が出ているようです。

マツダアメリカでのシェアを考えると独自性に注力する必要があります。

しかし、理解しなければならないのは乗用車セグメントは大幅に減少している一方で、マツダが参入していないピックアップトラックや大型SUVのセグメントは良好な成長を見せています。

 

Q2:今年と来年のマツダの販売台数の見通しはどうですか?

通期の予想を当初より下方修正しましたが、今年度(3月31日まで)では前年比で増加の予想を計上予定です。

CX-30によって第4四半期の増加が見込めるので次の会計年度ではその効果が得られると予想しています。

また、当社の車種にはさらに多くのパワートレインが搭載される予定なので、それも前年比で増加するという予想をする要因です。

 

Q3:市場全体が減速気味の中で、価格を上げてインセンティブを減らすことは難しくないですか?

パワートレインの種類も拡大する予定なので難しいとは考えていない。

しかし、エントリーモデルの場合は基本的にパワートレインの種類は増やさない。

エントリーモデルでもコネクティビリティや安全機能を提供して需要に答える必要があります。

その為、価格を上げる必要はありますが大幅な上昇にはしない。

 

Q4:MAZDA3は高価格帯が売れてる反面、エントリーグレードが売れてないのは何故ですか?

新型のエントリーモデルの価格上昇幅が大きすぎる可能性があります。

旧型ではエントリー、中間、ハイエンドという3つのグレード体系で、エントリーグレードの価格は約17000~18000ドルでした。

新型MAZDA3では意識的にエントリーグレードの価格帯で戦わないという決断をしたのでスタート価格が21000ドルになってます。

顧客が新型の価値を理解すれば問題なかったが、その伝える方法がうまくいかなかったのが私たちの問題だと考えてるので改善しなければならない。

エントリーグレードのターゲットユーザーはかなり価格にシビアです。

 

Q5:それに対してどう対応しますか?

2020年モデルでは価格を下げる事無く、分かりやすい価値を追加しています。

安全性能に加えてパワートレインオプションも追加する事で、ハイエンドグレードの価値も同時に引き上げています。

 

Q6:ヨーロッパと日本で発売されたSKYACTIV-Xは高オクタン価燃料を推奨しています。アメリカにはいつ導入されますか?アメリカでも高オクタン価推奨でしょうか?

このエンジンは高オクタン価燃料を使用する事で本当に優れた性能を発揮します。

レギュラーガソリンも検討しましたが、マツダは運転の楽しさを重視している会社なのでパフォーマンスを重視して高オクタン価燃料を推奨する事にしました。

プレミアムとレギュラーでの燃料費の差は日本よりアメリカの方が大きくなっているので、導入については慎重に検討する必要があります。

このSKYACTIV-Xは2030年頃までの長い生産期間を考えてるので、その間アップグレードと改善をしていきます。その途中でアメリカにも導入します。

 

Q7:マツダはどのように収益と利益を押し上げますか?

まずは魅力ある車種、次に販売店金融サービスをトヨタファイナンスへ切り替えた事、最後に新世代店舗です。

 

Q8:次世代ラージ群モデルの導入が1年弱遅れる理由は?

当初から電動化技術の拡張性も考えていたが、そのままでは対応しきれない可能性が出てきました。

そこで改良を加えるためです。

 

Q9:次世代ラージ群はどのようなパワートレインに対応しますか?

・直4

・直6

プラグインハイブリッド

現在出ている直4のSKYACTIV-Xは24Vだが、直6のSKYACTIV-Xでは48Vハイブリッドを採用します。

 

Q10:48Vのハイブリッドはマツダではまだ導入されてませんよね?

まだですね。

SKYACTIV-Xや他のエンジンにも組み合わせる事が出来ます。

さらにスモール群モデルにも展開可能です。

 

Q11:次世代ラージ群が採用される車のサイズは?

CX-5より上の車種をカバーすると考える事が出来ます。

 

Q12:ラージ群モデルに変更されて価格がかなり上昇するのでは?と言う声もありますが?

もちろんエントリー・中間・ハイエンドのグレードを用意します。

日本で例を挙げると、CX-5の2.2ディーゼルを購入するお客様は、新型の価格設定でも購入可能だと思います。

アメリカで例を挙げると、2.5ターボ搭載車を現在お持ちのお客様は、新型の価格設定でも余裕があると思います。

 

Q13:アラバマ州で建設中の新工場で製造される新型車は次世代ラージ群モデルなのでしょうか?

それはスモール群モデルで開発中です。

ただし、共通のアーキテクチャ、バンドルされた計画、柔軟な生産を利用するため非常に効率的な開発と製造が可能です。

この新型車はアメリカのユーザーに焦点を当ててるので、アメリカで気に入っていただけると思います。

 

Q14:その新型車はアメリカでの新たなベストセラーなマツダ車になりますか?

そうなるように期待しています。

 

Q15:マツダはプレミアムブランドを目指していますか?

一部メディアがマツダはプレミアムブランドを目指していると報じていますが、そのようなポジションを確立していませんし目標でもありません。

ドイツの3大ブランドに割って入ろうとしているのか?と尋ねているのなら答えは「NO」です。

価格が今より上がったとしても、それ以上の価値を提供する事で価格設定にも納得してもらえるでしょう。

 

Q16:目指している領域の競合メーカーはどこですか?

難しい質問ですね・・・。

目指している位置に他のブランドが存在しない可能性もあります。

私たちはすでに確立されたプレミアムブランドに代わる新たな存在と見られたいですね。

他ブランドと比較して位置付けるつもりはありません。

マツダマツダです。

マツダは小規模なので大規模なメーカーと同じことをしても勝つチャンスはありません。

だからこそ、小規模を強みとする方法で戦わなければなりません。

製品、テクノロジー、価格設定、顧客体験の点で私たちがユニークでありうるということです。それをやらず、大物選手と同じことをすれば、マツダが生き残るのは難しいだろうと考えます。

 

Q17:韓国や中国のメーカーが台頭してきてるがマツダはより高い一歩を踏み出しますか?

韓国メーカーは本当に私たちへプレッシャーを与える存在になりました。

そして、中国ブランドも最終的には世界的に圧力をかけるものになるでしょう。

誰が市場に参入しても、マツダの小さなサイズは変わりません。ですから、私たちは独自性を重視しなければなりません。それが私たちのビジネスのやり方です。

 

Q18:インセンティブを減らし、販売の質を高める米国のキャンペーンはどのように進んでいますか?

私は皆に3つのことを達成するように頼みました。価格を上げ、インセンティブを減らし、収益を増やすことです。

インセンティブを減らしながら価格をわずかに引き上げました。しかし、販売量は目標レベルに達していません。したがって、3つのうち2つだけでまだ道半ばです。

 

Q19:今年度と来年度は前年比で販売量を増やしていきます。しかし、増加は積極的ではありませんね?

個々のディーラーにサポートを提供しディーラーをより詳細に管理します。

最優先事項は、ディーラーが利益を上げるのを支援することです。

米国でも貿易サイクル管理を重視する必要があります。新車販売を通じてロイヤルティを高め、CPO(認定中古車)の価値を高め、サービス維持率を改善する必要があります。

 

Q20:店舗のアップグレードはどのように進んでますか?

11月末までに100店舗のアップグレードを完了しました。現在、170の店舗が建設中または設計をアップグレードしています。

今後18か月間で毎月6〜8の新世代店舗がオープンする予定なので、2021年末までにアップグレードされた施設の数は300以上になると予測しています。

施設をアップグレードすると、従業員のブランドへの愛着が増し、所有者はより良い利益を享受し、より良いトレーニングを提供できます。

したがって良好な相乗効果が期待できます。

Retail Evolutionプログラムを通じて、利益の改善と新しい顧客維持とCPOを実現できます。しかし、ディーラーが果物を楽しむことができるように、収益を確実に増やす必要があります。

 

かなり長くなりましたが以上になります!

 

次世代ラージ群の詳細も注目点ですが、既存車種にさらなるパワートレインの追加が予定されてるのも気になりますね・・・。

アメリカ向けのMAZDA3、CX-30は現状SKYACTIV-G 2.5のみなのでカナダに続いて2.0も近々導入されるかも?

既存のエンジンがアップグレードによってスペックUPなんて事もあるかもしれませんね🙄

 

アメリカでも重ねてプレミアムブランドを目指してないと証言されてるので次世代ラージ群モデルも全く手が届かないレベルで価格上昇する事は無いのでは?と思います。

 

11月の北米販売実績はなかなかの好成績だったので今後も改善を続けつつ上昇して行って欲しいところですね。