つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

マツダが欧州のe-fuel関連団体「eFuel Alliance」に自動車メーカーとして初めて参加。

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(画像 ドイツマツダ)

2030年頃までに全モデル電動デバイス採用を公表しているマツダですが、合成液体燃料(e-fuel)の生産・利用促進を目指している欧州の関連団体「eFuel Alliance」に自動車メーカーとして初めて参加する事が発表されました。

 
マツダヨーロッパ公式ニュースリリース

 

リンク先によると・・・・

・2月5日(現地時間)マツダはeFuel Allianceに参加した最初の自動車メーカーになった。

・2030年までにすべてのマツダ車が電動デバイスを採用するが、多くの車両にはエンジンが搭載される。

マツダはeFuel Allianceやそのメンバーとともに乗用車のCO2排出量削減に再生可能な低炭素燃料の貢献を考慮した仕組みづくりを支援し、EUの気候変動法制の見直しに伴う意思決定プロセスに貢献していく。

 

「e-fuel」とは工場などから排出される二酸化炭素と水素で生成した液体燃料。

再生可能エネルギーで生成することでCO2の排出と吸収が同じになるので「カーボンニュートラル(炭素中立)」という事に。

すでにあるインフラがそのまま使える事に加えて、ガソリン燃料やディーゼル燃料に混合して利用する事も可能なのが強みです。

ちなみに「eFuel Alliance」はe-fuelの生産・利用拡大を目指している欧州の関連団体です。

 

e-fuelの研究開発に関してはアウディが最もリードしていて、ポルシェもシーメンス等と共同で南米・チリに大規模なプラントを建設して製造を行うプロジェクトを開始。

アウディとポルシェは共にフォルクスワーゲングループなのでグループ全体も含めた大きなプロジェクトと見る事が出来ます。

対して日本でもトヨタ・日産・ホンダが研究開発に向けて本格的に始動。

e-fuelと同じカーボンニュートラル燃料としてはバイオディーゼルもありますが、マツダはこの燃料の普及拡大を目指すプロジェクトに日本国内で参画していて、昨年8月から社内で実際に利用開始しています。

 

そして、今回マツダヨーロッパが発表したニュースリリースの一文には気になる一文が・・・。

As the EU will review its regulation on CO2 standards for cars and vans later this year, this is the chance to make sure the new legislation enables both electric vehicles and vehicles running on CO2-neutral fuels to contribute to car manufacturers’ emissions reduction efforts.

EU自動車やバンのCO2基準に関する規制を年内に見直す予定であり、これを機にEVだけでなくカーボンニュートラル燃料で走行する自動車もメーカーの平均CO2排出量削減に貢献できるようになるだろう。

EUは年内にCO2排出基準を見直す予定で、このタイミングでe-fuel等のカーボンニュートラル燃料も排出量削減に役立つ事になる可能性がある事を言及しています。

 

欧州では走行時のCO2排出量のみを考慮するこれまでの方式では無く、車両製造・燃料調達・廃棄を含む自動車のライフサイクル全体が環境に与える負荷を総合的に評価するLCA(ライフサイクルアセスメント)方式の導入を目指しているという情報も出てきています。

 

これに加えて欧州では産業や雇用を維持する事も視野に入れてEV一辺倒の戦略から水素やカーボンニュートラル燃料にも力を入れる動きが出てきているので今後の動向に注目ですね。