2021年に入ってから件数が非常に少なかったマツダの特許・出願情報ですが、今週は久しぶりに出願中の特許が新たに13件公開。
その中から気になった内容を簡単にですが取り上げます。
今週取り上げるのは「エンジンの燃焼室構造」という題名の内容。
特開2021-14797 | 知財ポータル「IP Force」
こちらは「水噴射装置を備えた圧縮着火式エンジン」に関する内容。
〇資料に記載されている特許の目的
異常燃焼の抑制を目的とする他に燃焼室内に水(及び水蒸気)を噴射することによる作動ガス量の増加によって、エンジンのピストン仕事を増大させトルクの向上を図る点に着目した。
ところが、エンジンの燃焼室にトルクの向上を目的として水を噴射すると燃焼安定性が低下してしまうことに気づいた。
これはエンジンのトルクを向上させようとすると燃焼室内に大量の水を噴射しなければならないためである。
つまり、燃焼室内に噴射する水の量が増えると点火装置の付近の水の濃度が高くなってしまい点火装置が混合気に点火し難くなる。
ここに開示する技術は、燃焼室内に水を噴射しても混合気に点火することを可能にする。
今週は関連性の強い出願があと2件公開されています。
特開2021-14798 | 知財ポータル「IP Force」
特開2021-14799 | 知財ポータル「IP Force」
水噴射装置を備えたエンジンに関するマツダの特許・出願はこれまでにも度々公開されています。
「予混合圧縮着火式エンジンの制御装置」というマツダの特許。
— taku2 (@taku2_4885) 2018年7月4日
排ガスの熱エネルギーで生成した超臨界水を気筒内に噴射する事により、高負荷でも着火遅れを確保して燃料と混合気を十分に混合させる事によってより適正な予混合自己着火と燃焼騒音の抑制を実現との事。https://t.co/bOusARli9J pic.twitter.com/nsjV6HdhoW
SKYACTIV-Xに次ぐ第3世代エンジンでこれらの内容が採用されるのか気になるところですね。
今週気になった内容は以上となります。
2021年に入ってからマツダの特許・出願情報はかなり件数が少ない状況が続いていますが今後も気になる内容を順次取り上げていきたいと思います。