日本で販売開始しているアップデート版SKYACTIV-Xですが、最も需要が多い欧州でもアップデート版搭載モデルの販売が本格的に開始されそうです。
まずは英国マツダがプレスリリースを発表。
〇スペックの変更内容
・最高出力:180ps⇒186ps(6,000rpm)
・トルク:224Nm⇒240Nm(4,000rpm)
・圧縮比:16.3⇒15.0に変更
CO2排出量は各仕様に応じて「5〜11g / km」削減、WLTP基準燃費もより改善。
〇ハード・ソフトウェアの変更点
・燃焼制御の最適化
・ピストンを変更
・M-ハイブリッド等のソフトウェアをアップデート
合わせてSKYACTIV-G M-ハイブリッド(122ps仕様)の名称も「e-SKYACTIV G」に変更、CO2排出量も各仕様に応じて「7〜8g / km」削減されています。
このアップデートに合わせてMAZDA3のe-SKYACTIV X搭載モデルはサンルーフが標準装備に(ベースグレードSE-Lは除く)、CX-30はエンジンアップデート以外に変更はありません。
CX-30 2021年モデルが今月から、MAZDA3 2021年モデルは4月から発売開始。
これまで英国で販売されたMAZDA3・CX-30の約47%がSKYACTIV-X搭載モデルとの事です。
続いてノルウェーマツダもCX-30 2021年モデルの内容を発表。
アップデート版SKYACTIV-Xのスペック・変更点は英国仕様と同じで、グレード体系や装備内容も変更はありません。
ノルウェーではまだMAZDA3 2021年モデルを発表していませんが、こちらも近いうちに発表される可能性が高そうです。
ちなみに、MAZDA3・CX-30ノルウェー仕様のパワートレインは共に「SKYACTIV-Xのみ」というかなり割り切った設定。
このあたりは自然エネルギーが豊富でEVとの親和性が高いノルウェーならではという感じですね。
〇価格表(MAZDA3のみ2020年モデル)
さらにスペインメディア「DIARIOMOTOR」の記事によると、今回取り上げたスペックのアップデート版SKYACTIV-Xを搭載したMAZDA3・CX-30 2021年モデルが4月から欧州各地で発売開始されるとの事。
欧州向けのアップデート版SKYACTIV-Xの圧縮比は当初「16.3のまま」という情報が昨年末に出ていましたが、その後出てくる詳細情報は「16.3⇒15.0に変更」となっているのでこちらの情報が正解と言えそうです。
圧縮比変更はピストンの変更によるものだと思われますが、これによって「MAZDA SPIRIT UPGRADE(マツダ スピリット アップグレード)は現時点で日本のみのサービス」という事になります。
日本向けのSKYACTIV-X(Spilit 1.1)はソフトウェアのみでスペックUPを実現したので既存車向けにもアップデート版ソフトウェアを提供可能でしたが、欧州仕様のようにピストンまで含めた改良が入ると不可能です。
海外フォーラム上でも話題になっていますが、今後日本以外でも展開されるのか気になるところですね・・・。
欧州では発売当初からSKYACTIV-X搭載モデルの販売比率が高い状況でしたが、今回のアップデートで引き続き高い商品力を持つことになりそうです。