トヨタの3連覇で終了した今年のルマン24時間レース。
このレース開幕直前にIMSA&WEC共通プラットフォーム「LMDh」のレギュレーションが最終決定した事が発表されました。
「LMDh」は今年1月に初めて公にされたルマン24時間レース等が含まれる欧州中心の”WEC”とデイトナ24時間レースが含まれている北米の”IMSAウェザーテックスポーツカー選手権”の双方で使用されることになる新たな共通プラットフォーム。
マツダ目線で言うと「現在IMSAに参戦しているマツダモータースポーツチームが同じマシンでルマン24時間レース等の他カテゴリーのメジャー耐久レースにも出場可能に」という事です。
5月には技術規定の草案が発表され、最終決定はルマン24時間レース開幕直前に発表と予告されていました。
そして今回発表された最終決定のニュースを早速「auto sport」が取り上げています。
最終決定内容は5月に発表された草案がそのまま適用されていますが、今回はディメンジョンなども発表。
・ホイールベースは全車共通で「3150㎜」
・ボディ全長は「5100㎜以下」、全幅は「2000㎜以下」
・ボディ上面形状は独自開発可能だがフロア部分は変更不可。
・内燃エンジンは630hp、これにBOSCHから供給される50kW(67hp)の電気モーターが組み合わされる。
・ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングが製造するバッテリーシステムを含むハイブリッド・パワートレーン全体には、30万ユーロのコストキャップを設定。
・ハイブリッドのソフトウェアにはロックがかけられ、これによりチームごとに専任のハイブリッド・エンジニアを置く必要がなくなる。
・シャシーに関するコストは最大34万5000ユーロに制限、これにXトラックが供給するギヤボックスは含まれない。
5月に草案が発表されたタイミングでLMDhに興味を持っているメーカーの中にマツダも含まれていると報じられていましたが、今回の最終決定発表での回答はまだどこのメディアも報じていません。
ただ、米国のモータースポーツメディア「SPORTSCAR365」がLMDh最終決定に関してIMSAプレジデントのジョン・ドゥーナン氏に取材してる記事によると・・・
・すでに多くの自動車メーカーから質問を受けてきて回答してきました。
・現在のIMSA DPiは2022年まで継続するがすでにアキュラ、キャデラック、マツダという3つのパートナーからコミットメントを得ているのでまず2021年シーズンも継続するだろう。
とりあえず来年も参戦継続はほぼ間違いないようです。
ただ、IMSAでマツダとマシン開発やレース運営で長年タッグを組んでいる「マルチマティック」がLMDhシャシーコンストラクターに指定されているのはマツダのLMDh参画への大きなポイントになる気がしています。
Twitterでも触れましたが、マツダがルマン制覇してから来年で30年になります。
トヨタ、ルマン3連覇おめでとうございます!
— taku2 (@taku2_4885) 2020年9月20日
個人的にはトヨタに今後も勝ち続けてマツダに危機感を持たせて欲しい。
91年の優勝が素晴らしい事に違いは無いけど、来年で30年にもなる過去をいつまでも全面に出してるのは正直辛い。
(続く)
今年は創立100周年という事もあってマツダの歴史を振り返る機会も特に多いですが、今でもマツダがモータースポーツ関連になると30年前にもなる過去を未だに前面に出すしかない状態はさすがに見てる側も寂しくて辛く感じる事も出てきました。
過去の栄光ばかり語る人より、今を戦ってる人の方がカッコよく見えるのと同じ感じです。
今のままでは91年の栄光さえも色あせてヘタすると消えてしまう気がしてなりません。
すぐルマンに出て勝て!とまでは決して言いませんが、せめて現在北米マツダ主導でIMSAに参戦しているマツダモータースポーツチームの強力なサポート、しっかりとした情報発信はして欲しいところです。
以前よりだいぶ改善はされていますが個人的にはまだまだ物足りない。
マツダはデイトナ24時間レースに勝利すると世界3大耐久レースを制覇することになるのは以前から触れていますが、今の情報発信レベルのままで勝利しても一部内輪レベルでしか盛り上がらず、マツダのブランドイメージ向上にも繋がらない気がしています。
トヨタのルマン3連覇に対してマツダも丸本社長のお祝いメッセージを贈っていますが、さっそく豊田社長からTwitterを通じてマツダへの熱いメッセージが返ってきました。
丸本さん、メッセージありがとうございました!
— TOYOTA GAZOO Racing (@TOYOTA_GR) 2020年9月20日
今夜、どんな夢を見られるのでしょうか?
マツダのロータリーエンジン楽しみにしています。
いつか二人でル・マンの表彰台に立ちましょう。
どちらが高い景色を見られるのか今から楽しみですね。
トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長 豊田章男 https://t.co/PDAwIIPywZ
もうそろそろルマン復帰やロータリースポーツを「夢」ではなく明確に「目標」として欲しい。
「夢」と言ってるだけでは夢のままで消えてしまう気がしてならないので・・・。