つらつらとMAZDA

マツダに関する備忘録的ブログ。

ロードスターの開発担当者が特別仕様車"990S"の生産終了や大幅改良を明言!デザインの小変更に加えて新世代マツダコネクトも採用へ。

発売開始から約8年が経過したNDロードスターですが、週末に開催された軽井沢ミーティングでかなり注目すべき情報が出てきました。

 

 

軽井沢ミーティングは毎年5月に開催されている国内最大規模のロードスターミーティングで今年も5月27・28日に開催。

マツダの開発担当者も毎年参加されている事からミーティング内でトークショーを開催するのが定番ですが、今年はNDロードスターの今後についてかなり重要な発表がありました。

すでにTwitter等では大きな話題になっている事に加えて、ミーティングの模様を取材している記事も出てきたので順番に紹介したいと思います。

 

 

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今年も現ロードスター開発主査の斎藤茂樹さんや前主査兼チーフデザイナーの中山雅さんを中心にマツダの社員さんが多く参加されたようですが、トークショーで発表された内容がこちら・・・・。

 

ポイント①:特別仕様車「990S」は今年で生産終了

2021年12月発表の商品改良で登場した特別仕様車「990S」ですが、今年で生産終了との事。

元々は1年程度の販売期間を見込んでいたようですが、あまりの人気から昨年の一部商品改良でも継続して販売されてきました。

昨年からロードスターの国内販売台数が増えたのは間違いなく990S効果だと思うので、残念であると同時に今後の販売への影響も気になります。

ちなみにTwitter情報によると「990S」の受注は人気次第で早めに終わる可能性もあるようですが、同時販売されている特別仕様車「Brown Top」も7月末で受注終了するので、例年通り今年後半にも商品改良が発表されそう・・・?

(画像 MAZDA)

 

ポイント②:次の改良モデル(2024年モデル)は現行モデル史上最も大きな変更になる

「Brown Top」と「990S」がほぼ同時期に受注終了となると商品改良が頭に浮かびますが、斎藤主査によると次の改良は"現行モデル史上最も大きな変更"になるとの事。

具体的な内容はさすがにまだ不明ですが、その中でも予定されてる変更内容がいくつか明言されています。

改良予定①:デザイン変更(大きな変更では無いが、一目で新型と分かるような違い?)

(画像 MAZDA)

現行モデルは2015年に発売開始されてから約8年間デザインの変更が行われていませんでしたが、次の改良でついに変更があるとの事。

デザイン変更に関しては、現チーフデザイナーの岩内義人さんが昨年のOASISミーティングでもデザイン変更を"匂わせる"発言をされていましたが、おそらくコレの事だったのでしょうね・・・。

ただ、それほど大きなデザイン変更では無いようなので、バンパー形状が少し変わるくらいで灯火類や外板パネルはそのままの予感・・・。

個人的にはディミングターンシグナルが採用される可能性も頭に浮かびましたが、採用されてるのは現在も第7世代モデルのみなので、さすがに厳しいでしょうか?

改良予定②:新世代マツダコネクトへ刷新、さらにスマホのようにベゼル部分を最小にした大画面ディスプレイを開発して搭載。

「画像は英国仕様 (画像 MAZDA UK)」

今回最も注目度が高そうなのがマツダコネクトを新世代へ刷新する事も発表された事。

2019年のMAZDA3を皮切りに他の車種にも続々と展開されていたので、待ち望んでいた方も多いと思います。

さらに既存のディスプレイでは無くベゼル(枠)部分を最小限にしたスマホのようなディスプレイを採用する事も合わせて発表されたのはかなり驚き。

これは既存のディスプレイを載せた場合助手席側エアバッグの展開範囲に干渉してしまうのが理由のようですが、新開発のディスプレイを設置するためにダッシュボードを中心に内装デザインも少し変わるかもしれませんね・・・・。

あと、国内ではCD/DVDプレイヤーを廃止する車種が増えてるので、ロードスターもこの改良で廃止される可能性が考えられます。

(このタイミングで新世代マツダコネクトへ刷新される理由についても後半で考察しています)

改良予定③:ダイナミクス(走り)の面も手が入る?

(画像 MAZDA)

Twitter情報によるとトークショーでは上記2点に加えてダイナミクス(走り)の面も手が入るという話が出た模様。

現行モデルは2021年12月の商品改良で姿勢安定化制御「KPC(キネマティック・ポスチャー・コントロール)」を採用しましたが、今度はエンジンにも手が入るかもしれませんね・・・。

 

ポイント③:ソフトトップの2.0Lモデルの国内導入は引き続き検討中?

「画像は英国仕様のSKYACTIV-G 2.0搭載車 (画像 MAZDA UK)」

昨年くらいから話題になりつつあるソフトトップの2.0Lモデルの国内導入に関する話ですが、現在も検討はしてるものの次の改良で追加される可能性は低いようです。

度々話題に挙がる一方で今も検討が続いてる理由としては、実際の需要見込みや厳しさを増すCAFE規制が関係してると思われますが、エンジン自体の更なる改良を終えてから追加する可能性も考えられますね(SKYACTIV-G 2.0は2018年6月の商品改良で最高出力・トルクを向上)

一方Twitterでは"近々出る"というニュアンスでツイートされてる方もいらっしゃるので、次々回の改良あたりで追加の可能性も・・・?

個人的にはソフトトップの2.0Lよりも欧州仕様に存在する"RFの1.5L"の方が興味ありますが・・・(笑)

 

ポイント④:2024年のロードスター35周年について。

(画像 MAZDA)

1989年に初代NAが誕生したロードスターは2024年に誕生35周年を迎えますが、Twitter情報によるとミーティング会場では"35周年記念車"に関する話題も出たらしい・・・?

もし情報通りなら25周年記念車や30周年記念車と同様に来年初めにも正式発表されるのが有力でしょうか・・・。

専用のボディカラー採用などが推測されますが、国内販売台数も気になるところです。

(日本国内における記念車販売の一例)

☆25周年記念車:限定25台(先着順に販売)

☆30周年記念車:ソフトトップ限定110台、RF限定40+99台(予約受付後に抽選)

「左:25周年記念車、右:30周年記念車 (画像 MAZDA)」

 

現時点で軽井沢ミーティングで話題に上がった情報は以上と思われます。

この時期にここまで具体的な改良の話が出てきたのはちょっと驚きでしたが、これは人気を集めている990S等を現在購入検討しているユーザーに対するマツダなりの配慮もあると思われますね・・・。

ちなみに、このタイミングでマツダコネクトが刷新される理由としては日本や欧州で施行される規制や法規も関係してる可能性が考えられます。

〇バックカメラや検知システム等の後退時車両直後確認装置の義務化(日本)

・新型車は2022年5月から施行済みで、継続生産車も2024年5月から義務化。

・NDロードスターはすでにリアパーキングセンサーが標準装備化されているが、バックカメラも標準装備にする必要性がある?

・検知システムのみでもOKなのか、両方標準装備の必要があるのかは不明・・・。

〇無線ソフトウェアアップデート(OTA)を対象としたサイバーセキュリティ対策(欧州・日本)

・国連で定められた法規「UN-R155(サイバーセキュリティー)」「UN-R156(ソフトウェアアップデート)」へ対応する必要があり。

・欧州では2022年7月から新型車へ適用済み、2024年7月からは継続生産車を含むすべての車両が対象に。

マツダ車ではすでに「CX-60」「MAZDA3」が対応済みで、他の車種も順次対応するのが有力。

・日本は2022年7月からOTA機能付きの新型車へ適応開始、2024年1月に全ての新型車に適用範囲が広がって、継続生産車への適用は2026年5月から。

デジタルラジオの新しい運用・技術規格(ポーランド

ポーランドデジタルラジオDAB+)の新しい運用・技術規格が2023年4月1日に施行。

ポーランドマツダは新規格の影響から初代マツダコネクトを搭載している「MAZDA2」「MAZDA6」「MX-5(ロードスター)」の注文受付停止を今年1月に発表。

「MAZDA2」「MAZDA6」は在庫限りで販売終了なのに対して、「MX-5(ロードスター)」は新規格に対応した改良モデルが2023年末頃に登場予定と予告。

あくまで素人の推測ですが、マツダコネクトが関係すると思われる規制や法規が今年から来年にかけて国内外で施行される事から、変わらぬ人気を集めているロードスターもこのタイミングでマツダコネクトを刷新する事になったのかもしれません。

個人的には日本の「後退時車両直後確認装置の義務化」がパーキングセンサーのみでもOKなのか気になるところ・・・。

国内仕様のロードスターは生産終了する「990S」だけでなく「S」「NR-A」がマツダコネクト無し仕様なので、もしパーキングセンサーだけでなくバックカメラも必須の場合は、カメラ映像を映すために「S」「NR-A」にもマツダコネクトを搭載する必要性が出てきます(990Sが生産終了するのもこれが理由・・・?)

デジタルインナーミラーを採用してバックカメラの映像を映すような手段も考えられますが、このあたりは続報を待ちたいところです。

「990S、S、NR-Aに採用されてるセグメントオーディオ (画像 MAZDA)」

発売開始から約8年が経過したNDロードスターですが、今年は例年以上に大きな改良が見込まれるので引き続き情報に注目しておきたいと思います。